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◇┳環境用語集に注意-投稿者:くにさん(4/10-20:49)No.89
 ┗━Re:環境用語集に注意-投稿者:くにさん(4/15-13:06)No.91


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環境用語集に注意くにさん 894/10-20:49

 決して、特定の会社を誹謗中傷するものではありません。
 間違いの多い用語集であることに気が付かないで使用したために、誤訳が多いと
いう理由で受注量が減少している翻訳者が、小生の周囲に数人いますので、老婆心
ながらお知らせするものです。
 翻訳には、辞書類が重要なツールの一つですが、間違った用語・説明を多く含む
用語集が、未改訂のまま販売されています。
  (1)出版社:日刊工業新聞社
  (2)表題:環境庁地球環境部監修 和英・英和 国際環境科学用語集
 約2年前に、間違いが多いことを出版社・著者に連絡して、直ちに改訂するとい
う返事を著者から得たので安心していました。ところが、未改訂で増刷を2回繰り
返しているのを見付けましたので、回収後全面改訂するように依頼しましたが、印
刷済みの本の販売を継続しながら、改訂作業に取り掛かるというのが、出版社(理
工学書編集部長)の返事でした(この方針には、同社の社長も同意しています)。
 監修した環境庁地球環境部は、改訂時に参画するとのことです。
 当然ながら、正しい用語・解説も多数記載されていますから、お持ちの方は、良
く吟味しながら利用されることをお勧めします。
 間違いについて、とりあえず、二つの例を示します。
  (1)18ページに「H型鋼 H-steel」とあります。
「H型鋼」は、「H形鋼」が正しく、対応する英語は「H-shape」、
   「H-section」、「H-beam」、「wide-flanged beam」などです。
   「H-steel」に対応する日本語は「H鋼」です。
  (2)89ページに「再現性 reproducibility、解説:実験等を同じ条件で繰り
    返し行い、同じ結果になる程度を示す」とあります。ここに書かれている解
    説は、「再現性」ではなく「繰返し性(repeatability)」についてであっ
    て、誤りです(詳細は、JIS Z 8103などの規定を参照してください)。

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Re:環境用語集に注意くにさん 914/15-13:06
 記事番号89へのコメント

「環境用語集に注意」の続報
 用語・説明の誤りについて、前回は、とりあえず二つの例を示しました。その他の例の
一部をお知らせします。特別にあら探しをしたわけではなく、対角線読みで見付かったも
のの一部を示します。従って、特に重要なものとは限りません。誤りの詳細を説明すると
長くなりますので、記載されているページと、該当事項が用語であるか解説であるかを記
します。疑問があれば指摘してください。
(1) 9ページ:石綿セメント asbesto-cement
(2)19ページ:塩基性ライニング basic lined
(3)52ページ:基準 criteria, standard
(4)62ページ:グラウトの解説
(5)67ページ:結晶限界 grain boundary
(6)86ページ:ごみ焼却炉 furnace
(7)92ページ:座屈 bucking
(8)135ページ:精度管理 accuracy control
(9)140ページ:絶対温度の解説
(10)150ページ:ダイカストの解説
(11)162ページ:窒素ガス nitrogen gas
(12)165ページ:鋳鉄の解説
(13)175ページ:電気溶接鋼管 electric resistance welded pipe
(14)176ページ:転炉の解説
(15)224ページ:マルテンサイトの解説
(16)232ページ:焼入れの解説
(17)233ページ:山形鋼 angle bar
(18)236ページ:輸出信用書 L/C ( letter of credit )
(19)238ページ:溶接用継手 pipe fittings for weldings
(20)245ページ:冷間圧接法の解説