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-最近、気になる日本語表現- peacemaker(4/22-15:07)No.841
 ┣Re:最近、気になる日本語表現- エンデミオン(4/22-18:52)No.842
 ┃┗Re:最近、気になる日本語表現- からん(4/22-20:22)No.843
 ┃ ┗Re:最近、気になる日本語表現- エンデミオン(4/22-21:45)No.844
 ┃  ┗Re:最近、気になる日本語表現- からん(4/23-19:42)No.845
 ┃   ┗「全然」 + 肯定形- peacemaker(4/24-21:57)No.852
 ┃    ┗「全然」は、中国語では- 南都隆幸(4/24-23:14)No.853
 ┃     ┣Re:「全然」は、中国語では- ゆあん(4/25-16:56)No.856
 ┃     ┃┣日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語- 南都隆幸(4/25-19:39)No.857
 ┃     ┃┃┣Re:日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語- ゆあん(4/26-00:14)No.861
 ┃     ┃┃┗Re:日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語- ゆあん(4/26-00:18)No.862
 ┃     ┃┃ ┗漢語から韓国語へ、そして日本語へ- 南都隆幸(4/26-00:52)No.864
 ┃     ┃┗中国語の音節の数- 南都隆幸(4/25-21:27)No.858
 ┃     ┃ ┗Re:中国語の音節の数- ゆあん(4/26-01:28)No.866
 ┃     ┃  ┣「ガッ」などの入声字- 南都隆幸(4/26-01:50)No.867
 ┃     ┃  ┗中国語の面白さ- 南都隆幸(4/26-02:20)No.868
 ┃     ┃   ┗Re:中国語の面白さ- ゆあん(4/27-02:32)No.876
 ┃     ┗Re:「全然」は、中国語では- azerty(4/26-11:57)No.869
 ┃      ┗明治時代の「全然+肯定形」- 南都隆幸(4/26-15:08)No.870
 ┃       ┗「全然+肯定形」を昔に遡ると- 南都隆幸(4/26-16:16)No.871
 ┃        ┗Re:「全然+肯定形」を昔に遡ると- azerty(4/26-16:44)No.872
 ┃         ┗Re:「全然+肯定形」を昔に遡ると- 南都隆幸(4/26-18:16)No.873
 ┃          ┗Re:「全然+肯定形」を昔に遡ると- azerty(4/26-22:11)No.874
 ┃           ┗azerty さんを批判してたのではないですよ- 南都隆幸(4/27-00:18)No.875
 ┣「...で、よろしかったでしょうか?」- 南都隆幸(4/23-20:26)No.846
 ┗「〜するには〜します」?- エンデミオン(4/23-23:49)No.847
  ┗日本語の曖昧・婉曲・緩和表現- 南都隆幸(4/24-01:04)No.848
   ┣Re:日本語の曖昧・婉曲・緩和表現- 花筏(4/24-02:32)No.849
   ┃┗Re:日本語の曖昧・婉曲・緩和表現- 夏目(4/24-13:00)No.850
   ┗日本語は音節が多い- 南都隆幸(4/24-15:52)No.851
    ┣南都ファンより- ブタゴリラ(4/25-22:36)No.859
    ┃┗ブタゴリラ・ファンより- 南都隆幸(4/25-23:05)No.860
    ┣日本語が多音節であることを示す例- 南都隆幸(4/26-00:19)No.863
    ┃┗Re:日本語が多音節であることを示す例- 駆け出し(4/28-11:17)No.883
    ┃ ┗面白い例ですね- 南都隆幸(4/28-14:09)No.884
    ┗Re:日本語は音節が多い- ゆあん(4/26-01:16)No.865


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最近、気になる日本語表現peacemaker 8414/22-15:07

最近, よく見かける表現に気になるものがあります.

「また、ご都合がよろしかったら、○月×日(△)に行われます授賞式に
参加いただけますよう、お願い申し上げます。」

この「いただけますよう」に, 私は強い違和感を覚えるのですが,
特に間違った語法ではないのでしょうか.

みなさんは, どう思いますか?

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Re:最近、気になる日本語表現エンデミオン 8424/22-18:52
 記事番号841へのコメント

peacemakerさんは No.841「最近、気になる日本語表現」で書きました。

>参加いただけますよう、お願い申し上げます。」
>この「いただけますよう」に, 私は強い違和感を覚えるのですが,
>特に間違った語法ではないのでしょうか.

御明察の通り間違った表現ですね。

「いただく」のは「自分の行為」ですから
自分の行為を相手にお願いするのはおかしい。
表現がねじれています。

「いただく」が使いたければ
「〜していただきとう存じます」など
が本来の形。

「お願い」が使いたければ
「〜してくださるようお願いします」など
が本来の形。

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Re:最近、気になる日本語表現からん 8434/22-20:22
 記事番号842へのコメント

私もあります!気になる表現

「5000円からお預かりします」

少なくとも10年前までは、こんなこと言っていなかったような気がするの
ですが。

タモリも言ってました。「俺は5000円じゃないぞ!」

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Re:最近、気になる日本語表現エンデミオン 8444/22-21:45
 記事番号843へのコメント

からんさんは No.843「Re:最近、気になる日本語表現」で書きました。

>「5000円からお預かりします」

これ、よく「から」がやり玉にあがるようですけど、
そんなに変ですかね。むしろおかしいのは「預かる」
のほうじゃないかしら。

「預かる」のは「あとで返す」のが前提ですから。

「(お客様のお出しになった) 5000 円
(を一旦お預かりして、その中) から
(お買上金額である 1000 円を当店が) 頂戴します」にすれば
一応平仄は合うようです。

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Re:最近、気になる日本語表現からん 8454/23-19:42
 記事番号844へのコメント


>「(お客様のお出しになった) 5000 円
>(を一旦お預かりして、その中) から
>(お買上金額である 1000 円を当店が) 頂戴します」にすれば
>一応平仄は合うようです。

なるほど。おっしゃるとおりです。このように考えたことはありませんで
した。

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「全然」 + 肯定形peacemaker 8524/24-21:57
 記事番号845へのコメント

>>「(お客様のお出しになった) 5000 円
>>(を一旦お預かりして、その中) から
>>(お買上金額である 1000 円を当店が) 頂戴します」にすれば
>>一応平仄は合うようです。

なるほど.

となると, 近頃の若者がよくお使いになる表現

「全然、いいんだよ〜」



「全然(気にすることないよ. それで)良いんだよ〜」

の省略形だと解釈すれば, 一応は納得できます.



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「全然」は、中国語では南都隆幸 E-mail 8534/24-23:14
 記事番号852へのコメント

「全然、いいんだよ」という言い方についてですが、中国語では、
「全然+肯定形」が使われているように思えます。中国語をあまり知
らないので偉そうなことは言えませんが、下記のサイトを見てくださ
い。

怎麼可能全然好或全然不好呢 ...
www.askfuture.com/Mureung/htm/A648.htm

これは、How can it be quite good or quite no good? という意味で
はないでしょうか?もう一つ。

回家途中,感到身體病患全然好!
www.tstscc.org/church/sharing/030216.html

これは、On my way back home, I found my body quite well. という
意味ではないでしょうか?こういうふうに、中国語では、「全然、よ
い」という言い方ができるのではないかと思います。ほんとにそうな
のかどうかは、中国語に詳しい方にコメントをお願いしたいのですけ
ど、もし私の憶測が正しいとしたら、古代中国でも古代日本でも、す
でにひょっとしたら、「全然」+「肯定形」が使われていた可能性も
考えられますよね。話が飛躍しているかな?またもや、ずぶの素人の
分際で、偉そうなことを言ってすみません。

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Re:「全然」は、中国語ではゆあん 8564/25-16:56
 記事番号853へのコメント

南都隆幸さんは No.853「「全然」は、中国語では」で書きました。

面白いトピックですね。私も仲間に入れて下さい。

>「全然、いいんだよ」という言い方についてですが、中国語では、
>「全然+肯定形」が使われているように思えます。

中国語でもやはり「全然不〜」のように否定形で用いるのが一般的です。
「全く(全然)〜ない」と訳すことができます。

「全然+肯定形」の場合は「すっかり」と訳すのが適当だと思います。
ある一つの状況が変化した時に用いる表現だと私は考えています。
全然好了→(病気などが)すっかりよくなった
全然忘記了→(過去に勉強したことを)すっかり忘れた …などです。

古典文学では、圧倒的に否定表現が多いように思います。
「見趙雲全然不動,曹兵翻身就回。」…とか。

この「全然」のような日本語にも共通して存在する単語の場合、
現代日本語の影響も考えられるんですよねえ。
最近の中国語には「日本語的表現」が増えているんですよ。
個人的には、若者が言う「全然好了」は、かなりアヤシイ…
と思っています。日本の漫画の影響かも…



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日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語南都隆幸 E-mail 8574/25-19:39
 記事番号856へのコメント

ゆあんさん、中国語についての面白いコメントをありがとうございます。
中国語にお詳しい方からのコメントが頂けて、すごく光栄です。僕は英語
が大好きなので、普段は英語・フランス語・ドイツ語あるいはその他のイン
ドヨーロッパ語族(Indo-European languages)を比較して楽しんでおりま
すが、一方、アラビア語や中国語も、3年くらいは勉強したことがあります
ので、少しは知っています。韓国語も少しかじりました。

それで思うのですが、日本語・韓国語・中国語を相互比較すると、とても面
白いものが見えてきます。もちろん、本格的に研究なさっている人たちに
は遠く及びませんけど、僕のように、それらの言語をちょっぴりかじった
だけの人間にとっても、とても面白いものが見えてきます。それらの諸言
語の漢語の変遷を見てるだけでも面白いし、現代における言語表現のあり
方の相互影響を見るのも面白い。

たとえば、昔は中国語から日本語への影響が圧倒的に強かったのに、ゆあ
んさんがおっしゃったように、日本語から中国語へと逆影響を与えている
ように思われる部分もあるわけですよね。韓国語との相互影響も、大いに
あるに違いありません。さらに、南方の中国語と北方の中国語を絡ませる
と、さらに面白く、ついでに奈良時代の日本語や琉球方言(つまり沖縄を
中心とする地域の言語)をも絡ませると、さらにさらに面白い。

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Re:日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語ゆあん 8614/26-00:14
 記事番号857へのコメント

南都隆幸さんは No.857「日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語」で書
きました。

以前から南都さんは好奇心&探究心旺盛な方だなあと思っていたのですが、
ずいぶん幅広く勉強していらっしゃるのですね!
欧米言語の翻訳の場合、何ヶ国語も理解できた方が何かと便利なんでしょうね。

私も最近、日本語と同じ「かな文字」表記が可能な韓国語が
気になっているんです。
日本語の仮名やハングルに相当する表記文字を持たない中国語は、
外国語の固有名詞や新語、何が何でも漢字に直さなければいけません。
ところが韓国語圏では、日本人の名前を音訳しているんだそうで、
「何が何でも絶対漢字」ワールドにどっぷりつかっていた私は
ちょっと感動してしまいました。

日本語から中国語への影響についてですが、
近代日本の翻訳語から生まれた資本、経済、美術、民主主義などが
知られていますね。これらの言葉は日本製です。

私は今台湾に住んでいるんですが、植民地時代の置き土産?
日本語の単語が現在も使われていますがご存知でしたでしょうか。
オジサン、オバサン、アリガト、ウンチャン、コンクリ、カンジョウ…などです。
若い世代は積極的かつ違和感なく日本語を使うようになっています。
最近は「花火」「社長」「人気」「無料」などの日本語が
直接使われるようになって〜翻訳者としては助かります(笑)楽だ!



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Re:日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語ゆあん 8624/26-00:18
 記事番号857へのコメント

南都隆幸さんは No.857「日本語・中国語(南方・北方)・韓国語・琉球語」で書
きました。

以前から南都さんは好奇心&探究心旺盛な方だなあと思っていたのですが、
ずいぶん幅広く勉強していらっしゃるのですね!
欧米言語の翻訳の場合、何ヶ国語も理解できた方が何かと便利なんでしょうね。

私も最近、日本語と同じ「かな文字」表記が可能な韓国語が
気になっているんです。
日本語の仮名やハングルに相当する表記文字を持たない中国語は、
外国語の固有名詞や新語、何が何でも漢字にしなければいけません。
ところが韓国語圏では、日本人の名前を音訳しているんだそうで、
「何が何でも絶対漢字」ワールドにどっぷりつかっていた私は
ちょっと感動してしまいました。

日本語から中国語への影響についてですが、
近代日本の翻訳語から生まれた資本、経済、美術、民主主義などが
知られていますね。これらの言葉は日本製です。

私は今台湾に住んでいるんですが、植民地時代の置き土産?
日本語の単語が現在も使われていますがご存知でしたでしょうか。
オジサン、オバサン、アリガト、ウンチャン、コンクリ、カンジョウ…などです。
若い世代は積極的かつ違和感なく日本語を使うようになっています。
最近は「花火」「社長」「人気」「無料」などの日本語が
直接使われるようになって〜翻訳者としては助かります(笑)楽だ!



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漢語から韓国語へ、そして日本語へ南都隆幸 E-mail 8644/26-00:52
 記事番号862へのコメント

韓国語の話が出ました。このサイトは英語の翻訳が主体のサイトですので、韓国語
は関係ね〜だろ、と言われそうですが、あくまでここは喫茶店。ですので、ちょっ
とばかり寄り道をさせていただきます。頻繁な発言も、たまにはお許しを頂きたい
と思います。

韓国語や中国語をちょっとしかかじってなくても、古代中国語の本来の形が南方の
中国語や韓国語や日本語に温存されているらしいことは、明らかに見えます。そし
て、北方の中国語(つまり普通話、Mandarine Chinese、つまり北京方言)は、古代
中国語からはかなりかけ離れているらしい、ということも明らかです。

例を挙げましょう。古代中国語から日本語に入ってきたと思われる(ほんとか
な?)「学生」という言葉。これは多分、現代の日本語の「Gakusei」(あるいは
gaksei と書いた方が、日本語の発音に近いかも)という発音に近い発音を古代中国
でもしていたのでしょう。その証拠に、現代の韓国語でこの漢字を使って(もちろ
ん現代の韓国語ではハングル文字を主に使っており、漢字の使用がかなり少なくな
ってきているんですけど)、hakseng (ハックセン)と発音します。現代の日本語
の発音である「がくせい」と、かなり似てますよね。南方の中国語(たとえば広東
語)では、どう発音するのか知りませんけど、たぶん、韓国語の hakseng とか日本
語の gakusei(または gaksei という発音に近いでしょうかね)に近い発音を広東
語でも使っていると思います。下記に、他の例を、私のあやふやな記憶にしたがっ
て列挙します。

(1) 新聞: 日本語では shimbung と発音。韓国語では、shim-mun と発音。現代の
北方中国語では、別の単語(漢字)を使って、「報」という字の簡体字を使って、
bao4 (パオ、第4声)と発音。南方の中国語では、どういうのかは知りませんけ
ど、たぶん、日本語や韓国語と似てるはずです。

(2) 約束: 日本語では yakusoku (あるいは yaksoku というふうに表記した方が
日本語の発音を忠実に表記したことになるでしょう)。韓国語でも、なんと、
yaksok (ヤックソック)と発音します。すごいでしょ?現代の北方中国語では、何
ていうのか忘れました。南方の中国語ではどうなのかな?

このような例が、無数に見られます。韓国語における漢語の発音を勉強している
と、面白くてたまりません。日本語とそっくりだからです。というわけで、韓国語
と日本語と(南方・北方)の中国語を比較すると面白いです。韓国語は隣の国の言葉
なのに、日本ではなおざりにされてますけど、ぜひいずれはきちんと取り組みたい
ものだと考えています。少なくとも、初歩の文法ぐらいは勉強したいものです。

そして、ついでに言えば、古代中国の漢語は、ベトナムなどの周辺のアジア諸国に
も大きな影響を与えているので、ベトナム語においても、たくさんの漢語の発音が
入り込んでいるはずです。

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中国語の音節の数南都隆幸 E-mail 8584/25-21:27
 記事番号856へのコメント

中国語の専門家とお話できるチャンスがあるので、せっかくですから、日
本語と中国語との音節の数について、話題を提供したいと思います。この
Web喫茶店は質問をする場所ではないということなので、質問をせず、独り
言を言いたいと思います。

古代中国語が日本語に導入されるとき、本来の中国語では音節数が少なか
ったのに、それが日本語に訳されたり、あるいはそのまま模倣されて漢語
として日本語の中に導入されるとき、日本人は日本語特有の訛りで発音
し、特に音節を子音で終わらせることができないために、古代中国語では
子音で終わっていたものを、日本語では子音に母音をくっつけて、音節の
数を増やしてしまったようですね。

たとえば、「学」は、古代中国語ではどう発音されていたのかは知りませ
んが、たぶん gak という感じで発音されていたんでしょう。(現代の北方
の中国語では、確か xue と発音しますよね。それから、現代の韓国語で
は、hak と発音します。)それを正確には日本人は発音できず、しかたな
く母音をくっつけて、gaku と発音したのでしょう。その結果、中国語では
単音節だったのに、日本語では二音節になってしまった。発話の長さが音
節の数で決まるとしたら、日本語のその単語の発話時間は、中国語のそれ
の二倍になってしまったわけですね。

それだけでなく、「学」を訓読みした場合、「まなぶ」というふうに、三
音節の単語になってしまう。なんと、中国語の3倍の発話時間ということ
になります。そんなわけで、同じことをしゃべっても、中国語では短いの
に、日本語では極めて長くなり、その結果として、中国語ではゆったりと
話せるのに、同じ内容のことを日本語で話そうとすると、あわてて早口で
しゃべらなくてはならなくなる。

まあ、そんなことを素人なりに考えておりますが、本当にそうなのかどう
かは、中国語の専門家に尋ねてみないとわかりません。

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Re:中国語の音節の数ゆあん 8664/26-01:28
 記事番号858へのコメント

南都隆幸さんは No.858「中国語の音節の数」で書きました。

韓国語と日本語には現在でも共通した音が多いそうですが、
中国ではすでに失われてしまった中国古代音が保存されているのですね。

南都さんが例として挙げている「学」は、いわゆる入声字です。
中国では消失した声調です。
小さい「つ」や拗音で表せる音を持つ漢字はほぼ入声字なんです。
この「ガッ」という音が本来の中国語音に最も近いのではないでしょうか。
この音読みがあるおかげで日本人は入声字探しが上手に?できます。
漢詩を作る時や韻脚(押韻の場所)を探す時は中国人より速いんですよ〜


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「ガッ」などの入声字南都隆幸 E-mail 8674/26-01:50
 記事番号866へのコメント

なるほど。「入声字」ですね。中国語・韓国語、そして日本語における漢語の
発音の変遷を見ていて、たくさんの面白い現象が見つかりますけど、その中
で、こういう点があります。

日本語: 日本(nippon, というよりも nippong という発音)。日食と書い
て、nisshoku。日記と書いて、nikki。つまり。もともとは、「日」と書い
て、nit と発音していたと思われます。

韓国語: 日本と書いて、il-bon(イルボン)と発音。ここでの「日」は、
古代中国で nit と発音していたものと思われる発音の最後の t が l(L、エ
ル)の発音に変化しています。そして最初の n が消失し、結果として il と
なっています。

このように、日本語で「カツ」とか「ハツ」とかいう発音は、すべて韓国語
では kal とか hal などというふうに変わっています。これはすべて、古代
中国で kat とか hat と発音していたものが、日本語では katsu とか
hatsu に変わり、韓国語においては kal とか hal に変わったものと思われ
ます。

このように、中国語・韓国語・日本語を比べていると、面白いんです。

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中国語の面白さ南都隆幸 E-mail 8684/26-02:20
 記事番号866へのコメント

ゆあんさんとお話していると、ますます中国語って面白い言語だなあ、と痛
感します。世界の中でも、中国語はひときわ独特の構造と魅力を湛えた言語
であるかもしれませんね。ろくに中国語を知らない僕が言うのも変ですけ
ど、ちょっとかじっただけの僕にさえ、中国語の面白さは歴然としていま
す。

もちろん、僕の記憶が正しければ、中国語はシナ・チベット語族(Sino-
Tibetan languages)の中の一言語であり、中国語だけでなく、チベット語や
ベトナム語などのたくさんの言語も中国語に似た語彙や構造を持っているの
で、このような魅力や特徴は、中国語だけに限ったことではないですけど
ね。

僕の素人的な理解では、中国語は、基本的には、一字によって一音節を成
し、それによって単一の意味を表示する言語なので、(これまた僕の素人と
しての見解では)詩を作るのに最も適した言語ではないか、と思います。諸
外国の言語では詩を作るときに、rhyme(押韻)やリズムや単語の長さを揃え
たりするときに、けっこう苦労しているように思えます。その反面、中国語
は、それぞれの単語(あるいは音節、あるいは意味)がすべて同じ大きさを
持つサイコロのように見えるため、それを極めて整然と、まるで積み木かな
んかのように組み合わせていき、幾何学的でありながらも美しい詩を作って
しまう、という感じがします。

だからこそ、中国人が話す英語は、極めて文法的に不正確な英語しか話せな
い人でも、詩的というかリズミカルな英語を話しているらしいです。中国人
が最初に使い始めて英語ネイティブの間に流布したと思われる Long time
no see. という表現にしても、恐らくは中国語では四つの文字(つまり四つ
の意味あるいは四つの単語)で表現していたのでしょう。「長久不見」
(Chang2 jiu3 bu3 jian4)と言えばいいのかな?よくわかりませんけど、た
ぶんこんな感じで四つの漢字を連ねた表現がもともとあって、それを中国人
は英語に直訳したのでしょう。こういう英語は、文法的に不正確であるにも
関わらず、極めてリズミカルで詩的で美しいです。おそらくは、中国人は世
界一、詩を作るのがうまい人々なんではないかと思います。

ところがその一方で、中国語には、関係代名詞や名詞・動詞・形容詞の変化
(つまり declension とか conjugation)が全くないので、緻密な論理的文
章を作りにくく、そのために西洋の哲学のような高度に論理的な文章が作り
にくいのではないかということを、またもや素人ながら思っています。もし
全然とんちんかんなことを言っていたら、ぜひご指摘を頂きたいと思いま
す。

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Re:中国語の面白さゆあん 8764/27-02:32
 記事番号868へのコメント

南都隆幸さんは No.868「中国語の面白さ」で書きました。

>外国の言語では詩を作るときに、rhyme(押韻)やリズムや単語の長さを揃え
>たりするときに、けっこう苦労しているように思えます。その反面、中国語
>は、それぞれの単語(あるいは音節、あるいは意味)がすべて同じ大きさを
>持つサイコロのように見えるため、それを極めて整然と、まるで積み木かな
>んかのように組み合わせていき、幾何学的でありながらも美しい詩を作って
>しまう、という感じがします。

全く同感です。
漢詩は平仄式に言葉を「当てはめていく」感覚。
日本の方(たぶん現代中国語はできない)が趣味で作った漢詩を拝見すると、
なんていうんでしょう、パズルのような感じがありますね。
対句表現が非常に発達した原因はこのあたりにあるのかも。
同じ孤立語に属するチベット語やタイ語も詩歌文学が
発達してるんでしょうか。

>中国人が最初に使い始めて英語ネイティブの間に流布したと思われる Long time
>no see. という表現にしても、

中国人はよくこの話をするんですけど…ホントですか?
私のアメリカ人の知人はウソだ〜と言ってましたが。

>おそらくは、中国人は世>界一、詩を作るのがうまい人々なんではないか
と思います。

ただ、日本人とは求めているものが違うなと感じます。
中国に比べると日本の文学は芸術至上主義というか、
非常に情緒的で「気持ち」を何より大切にするなと私は思います。
中国文学はなによりもまず「思想」ですからね!

>ところがその一方で、中国語には、関係代名詞や名詞・動詞・形容詞の変化
>(つまり declension とか conjugation)が全くないので、緻密な論理的文
>章を作りにくく、そのために西洋の哲学のような高度に論理的な文章が作り
>にくいのではないかということを、またもや素人ながら思っています。

なかなか面白いご意見ですね。
私は西洋哲学を原文で読んだことがありませんので(ていうか読めない!)、
比較のしようもありませんが、中国哲学の文体は基本的に簡潔明瞭です。
ながながと細かな説明を繰り返すのをよしとしません。
ですから西洋哲学とは違ったスタイルの高度で論理的な論証が行われているのでは
ないでしょうか。表意文字しかもたない中国語は、短文に意味を凝縮させます。
(これを現代日本語に訳すとたいていなが〜くなるんですけね!)

中国人というのはたいへん頭のいい人たちで、何ごとも論理的に考えます。
情緒的な日本人とは随分違うんです、頭の作りが。
悪く言えば「屁理屈こねさせたら世界一」ですね〜

確かに日本文芸に見られるようなビミョーで繊細な表現を
中国語で表現するのはかなり難しいです。
例えば「もののあはれ」のような女性的で繊細な美意識を説明するのは
至難の業です。どうしてもあいまいな部分が残せない、といいましょうか、
(日本人の感覚で見ると)断定的、直接的な表現になりがちですね。

ですが、語形変化がない分、便利な使い回し(笑)が発達していますね。
一音節の一文字が名詞、動詞、形容詞をかねたり。
ご存知のように中国語は無限に新語が作り出せる言語ですので、
ある意味かなり弾力性のある言語表現が可能であると思います。
(辞書に載っていない言葉、ものすごく多いんですよ〜)

以上は私の個人的な考えです。違ったご意見も当然あると思います。
英語がメインの掲示板で長々と中国語の話、すみません…

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Re:「全然」は、中国語ではazerty 8694/26-11:57
 記事番号853へのコメント


>古代日本でも、すでにひょっとしたら、「全然」+「肯定形」が使わ
れていた可能性も考えられますよね。

古代まで遡らずとも、有名な例では漱石の『坊っちゃん』に「生徒が全
然悪るいです」とあるように、明治時代には、「全然」+「肯定形」は
普通に用いられています。「全然」を否定形とセットで用いることが規
範とされるようになったのは戦後になってからだと聞いたことがありま
す。

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明治時代の「全然+肯定形」南都隆幸 E-mail 8704/26-15:08
 記事番号869へのコメント

azertyさん、いいことを教えてくださって、ありがとうございます。さっ
そく、インターネット上の「青空文庫」を紐解いて、調べてみました。す
ると、azerty さんの仰るように、他にも同じようなものが見つかりまし
た。

<夏目漱石の「坊っちゃん」1906年、明治39年>
おれは、や、来たなと思う途端(とたん)に、うらなり君の事は全然(す
っかり)忘れて、若い女の方ばかり見ていた。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/752_14964.html

ただし、上記の「全然」という漢字には「すっかり」というルビが上に振
られています。

<夏目漱石「行人」1912年、大正元年>
自分はなるほどと思って、その忙しさが永く続くため、彼の心を全然そっ
ちの方へ転換させる事ができはしまいかと念じた。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/775_14942.html

<芥川龍之介「或日の大石内蔵助」1917年、大正6年>
そうしてまた、如何に彼は、その放埓の生活の中に、復讐の挙を全然忘却
した駘蕩(たいとう)たる瞬間を、味った事であろう。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/122_15159.html

<有島武郎「或る女」1911年、明治44年>
サンフランシスコの領事が在留日本人の企業に対して全然冷淡で盲目であ
るという事
http://www.aozora.gr.jp/cards/000025/files/201_2684.html

<太宰治「虚構の春」1936年>
いま、ぼくはあれに対して、全然気恥しい気持、見るのもいやな気持に駆
られています
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/289.html

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「全然+肯定形」を昔に遡ると南都隆幸 E-mail 8714/26-16:16
 記事番号870へのコメント

古い文献の中で「全然+肯定形」を探しているのですが、一番古い例で
は、二葉亭四迷の明治20年あたりの小説が見つかります。それ以上に古い
ものは、今のところ私には見つかりません。どなたか、いいものを見つけ
たら、どうぞ教えてください。私が思うに、古代中国や古代日本の文献に
見つかるのではないかと睨んでいます

<二葉亭四迷「浮雲」、1987年、明治20年>
下記の (1) から (3) は、すべて「浮雲」からの引用です。

(1) 歸ツて來 たら全然咄(はな)して、笑ツて仕舞はう。

上記の「全然」は、「すっかり」と読むのだと思います。

(2) 全然炭團へ霜が降ツたやうで御座いますツて……。餘りぢやア有りま
せんか、

(3) 全然咄(はな)して、快く一笑に付して、心の清い所を見せて、

なお、「全然+肯定形」を文学小説の中で検索するには、下記のサイトが
便利です。この URL をクリックすると、最初は関係のないサイトが現れま
すが、5秒待つと、Virginia University が作った日本文学のサイトが現
れ、「全然」という言葉をどの小説のどこで使っているかがリストアップ
されます。
http://makeashorterlink.com/?S16125028

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Re:「全然+肯定形」を昔に遡るとazerty 8724/26-16:44
 記事番号871へのコメント

こんなサイトがありました。↓

http://www.geocities.com/CollegePark/Lab/5888/monqouen/zenzen.html

「日本人作者による使用は、江戸末期(安政年間)以降。滝沢馬琴、仮名垣魯
文にはない。成島柳北「柳橋新誌」、坪内逍遥「当世書生気質」でのルビ付
使用が最初期。」

だそうです。

「国語辞書に取り入れられるのは明治40年以降、「まったく」「まるで」の
意。否定表現の採用は昭和10年頃から。」
という事実の指摘は興味深いと思います。

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Re:「全然+肯定形」を昔に遡ると南都隆幸 E-mail 8734/26-18:16
 記事番号872へのコメント

>「国語辞書に取り入れられるのは明治40年以降、「まったく」「まるで」の
>意。否定表現の採用は昭和10年頃から。」

===============================

Azerty さん、コメントをありがとうございます。それにしても、上記に引用
しましたけど、国語辞書には否定表現が、昭和十年ごろになってやっと取り
入れられたということは、むしろ、「全然+否定」が非標準であると見なさ
れていたわけですね。ということは、下記のような例は、非標準なのでしょ
うかね。

全然何を言ツたのだか解りませんて

これは、二葉亭四迷の「浮雲」(明治20年)からですけど、「全然+否定」
になっていますね。

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Re:「全然+肯定形」を昔に遡るとazerty 8744/26-22:11
 記事番号873へのコメント

>むしろ、「全然+否定」が非標準であると見なされていたわけですね。 という
ことは、下記のような例は、非標準なのでしょ
>うかね。
>
>全然何を言ツたのだか解りませんて
>
>これは、二葉亭四迷の「浮雲」(明治20年)からですけど、「全然+否定」
>になっていますね。

ごめんなさい、私も特に詳しいわけではないのでなんともいえないのですが、明治
期の小説を読む限りでは、「全然+否定」の用例も数多くあります。どちらでもあ
りだったのかなあ、というのが個人的な感触です。

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azerty さんを批判してたのではないですよ南都隆幸 E-mail 8754/27-00:18
 記事番号874へのコメント

azertyさんは No.874「Re:「全然+肯定形」を昔に遡ると」で書きました。

>ごめんなさい、私も特に詳しいわけではないのでなんともいえないのですが、

=======

「ごめんなさい」なんて、とんでもない。私は決して azerty さんを批判したりする
つもりはありませんでしたけど、ひょっとしたら、私の前回の書きこみは、azerty さ
んに苦言を呈したかのように聞こえたかもしれませんね。私としては、ただ単に、言
葉をつないだだけでしたので、どうか軽く受け流して頂きたいと思います。いずれに
しても、azerty さんのおかげで、いろいろと考えるヒントが頂けましたので、とても
うれしいです。ありがとうございます。できればもっともっと、話し合いというか、
喫茶店での雑談を続けたいと思います。これからも、よろしくお願いしますね。

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「...で、よろしかったでしょうか?」南都隆幸 E-mail 8464/23-20:26
 記事番号841へのコメント

面白そうなので、僕も混ぜてもらいます。(バカボンのパパは、「わしも
混ぜろ」とよく言ってました。)

それはともかくとして、店員がよく「...で、よろしかったでしょうか?」
という表現が、最近、流行っていますね。3,500円の商品を買って、レジで
1万円札を出すと、「一万円からで、よろしかったでしょうか?」それか
ら、同じ柄のセーターの色が三種類あって、そのうちの赤を選ぶと、「セ
ーターは、赤でよろしかったでしょうか?」それから、「ご予約は、9時と
いうことで、よろしかったでしょうか?」

こういう表現は、ぴったり来るときもありますが、そういう表現がふさわ
しくないときにまで乱用されているのを聞くと、気味が悪くて、背筋に冷
たいものが走ってしまうのは、僕だけかな?

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「〜するには〜します」?エンデミオン 8474/23-23:49
 記事番号841へのコメント

ついでに、もうひとつ。

マニュアルの翻訳版に散見される次のような表現
「ウィンドウを閉じるには、このボタンを押します」
これはどういう意味なんでしょうかね。

「〜するには」と来たら
「〜しなければならない」などで受けないと
どうにもすわりが悪い。

「ウィンドウを閉じるときは、このボタンを押してください」
ではダメなんですかね。

昔御指導をいただいたチェッカー先生も
「〜するには〜します」派だったので
作業中ずうっと気持ちが悪うございました。
(やがて慣れてしまいましたが)

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日本語の曖昧・婉曲・緩和表現南都隆幸 E-mail 8484/24-01:04
 記事番号847へのコメント

>「ウィンドウを閉じるには、このボタンを押します」
>「〜しなければならない」
>「ウィンドウを閉じるときは、このボタンを押してください」

===============

なるほど。原則としては、仰る通りだと思います。でも残念ながら、
日本人の感覚としては、「しなければならない」とか「してくださ
い」という表現は、きつく感じるんでしょうね。だから、曖昧・婉曲・
緩和表現が大はやり。そして、曖昧・婉曲・緩和表現は、直接的な表現
よりもはるかに長いので、日本語って、他の言語に比べて、やたらに
長いですよね。

中国人が言ってました。「日本人は、すごく早口に聞こえる」何でも
直接的に短い言葉で表現する中国語に比べて、もともと一つ一つの単
語の音節の数が多いだけでなく、さらに婉曲表現などのために多くの
音節を加えるため、日本語は中国語(およびその他の諸言語)より
も、長大になっているようですね。だから余計に、英語などの字幕を
日本語で付けている字幕翻訳家は、苦労のしっぱなしなんでしょう
ね。

英語の命令表現を日本語訳すると、それが歴然としますよ
ね。"Explain it." これは、友達同士でも言う言葉でしょうね。「説
明しろ」なんていうふうなきつい言い方のときもあるかもしれない。
普段は、「説明してくれない?」あるいは「それ、どういう意味?」
あるいは、「説明してください」あるいは「どういう意味ですか?」
そういうふうな意味なんでしょうね。どの日本語も、すごく音節が多
い。英語の Explain it. は、たったの3音節。それに比べて、日本語
は、4から7音節くらいありますよね。

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Re:日本語の曖昧・婉曲・緩和表現花筏 8494/24-02:32
 記事番号848へのコメント

興味深いテーマなので、私も混ぜてください。
脱線させてしまうかもしれないですが・・・

あるとき外食チェーンの社員教育を追うテレビ番組をたまたま見ていまして、
そこにマニュアルどおりの接客用語を連呼する人たちがたんと映っていたので
す。
「よろしかったでしょうか」
「○○円からお預かりします」
「○○のほうは〜」など、ここで話題に出来そうな言葉がテンコ盛りでした。

日本語の改悪(言い過ぎかも)の一因は、外食産業にあるのかもしれないと
その番組を見ながら思ったものです。


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Re:日本語の曖昧・婉曲・緩和表現夏目 8504/24-13:00
 記事番号849へのコメント

どなたにレス付けて良いのかわからないので、ここに。

「よろしかったでしょうか」は、地方によっては方言として正式に(?)成立し
ている表現のようです。
(たしか北海道か東北だったと思います)
英語で丁寧に表現するときに Would you 〜? と時制をずらしますが、
それと同じように、「よろしいでしょうか」の時制をずらしている、ということ
のようです。

全国的に使われているのは、方言が全国化したのか、それとも別の理由があるの
かはわかりません。

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日本語は音節が多い南都隆幸 E-mail 8514/24-15:52
 記事番号848へのコメント

日本語と英語などの諸外国語とを比べると、同じような意味のことを言っても、
日本語の方がやたらに音節が多く、したがって長ったらしく聞こえる、という話
をしましたけど、舌足らずだったので、補足します。

中国人が「日本人は、すごく早口に聞こえる」と言っていたのは、同じような意
味のことを言っても、音節が少なく、したがって文全体が短く感じられるので、
ゆっくりと発音できます。でも、日本語は、同じようなことを言うのでも、音節
が多く、したがって長く感じられるので、早くしゃべる必要がある。英語で誰か
がしゃべっているとき、それを同時通訳する人は、すごく早口なのは、みなさん
がお気づきの通り。あれは、必ずしも通訳の訳が下手だからではなく、根本的に
日本語は、同じことを表現するときにでも、長くなるんでしょうね。

簡単な例を挙げましょう。「駅はどこですか?」と尋ねられる。英語では、Go
straight, turn to the right, and you'll find it. とでも言えばいいでしょう
か。10音節ですね。日本語ではどうか。「真っ直ぐ行って、右に曲がったら、見
つかりますよ」という感じでしょうか。それ以上に短くすることは、日本語で
は、難しいでしょう。日本語では、17音節前後ですね。英語の二倍近い。これ
を、「真っ直ぐ行け。右に曲がれ。そうすれば見つかる」というふうにぶっきら
ぼうに言ったとしても、それでも、18音節。中国語なら、英語よりも多分、さら
に音節が少ないのだろうと想像します。

日本語がこのように音節が多くなってしまう理由としては、婉曲・緩和・丁寧表現
が極めて発達していることと、もう一つは、音素(phoneme)、つまり何という
か、音の種類が実に少なくて、おまけに音節を子音で終わらせることができない
ので、必然的に音節の数が多くなってしまうのでしょう。したがって、日本語は
実に長い。

すみません。ずぶの素人なのに、偉そうな議論をしてしまいました。面白い話題
で、好きな分野なので、ベラベラとしゃべってしまいました。

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南都ファンよりブタゴリラ 8594/25-22:36
 記事番号851へのコメント

南都さんのレス、いつも楽しく読ませていただいております。ほんまに。
ええ、それだけなんですけど。ただ一言お伝えしたかったもので(微笑)。


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ブタゴリラ・ファンより南都隆幸 E-mail 8604/25-23:05
 記事番号859へのコメント

そのお言葉、ありがとうございます。うれしいです。コミュニケーションが
下手で、日常の生活では人を退屈させてしまうんですけど、電子の世界で
は、読みたくない人は読まなかったらいいので、ある程度、気楽にお話しで
きます。

とはいえ、電子の世界でさえ、しゃべり過ぎて、あちこちで人に迷惑をかけ
てしまっているので、できるだけ人の迷惑にならないように、細心(砕身?
最新?最深?)の注意を払っております。本当は、今の100倍くらいしゃべり
たいんですけど・・・。

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日本語が多音節であることを示す例南都隆幸 E-mail 8634/26-00:19
 記事番号851へのコメント

「日本語は音節が多い」という話を裏付ける例を思い浮かべようと思っても、なか
なかいい例が思い浮かびませんが、一つだけ例を思いつきました。お客さんに対し
て座っていただきたいときに使う表現として、諸言語の中でのこなれた表現を挙げ
てみます。


(1) 日本語: お掛け下さい(6音節)。どうぞお掛けになって(7音節)。お座り
下さい(7音節)。

(2) 英語: Please sit down. (3音節)

(3) 中国語: 請坐(Qing3 Zuo4) (2音節)

(4) フランス語: Asseyez-vous, s'il vous plait. (7音節)
ただし、please に相当する s'il vous plait をつけなくてもけっこう丁寧に聞こ
えるかもしれませんので、Asseyez-vous. だけにするとしたら、3音節のみ。

(5) イタリア語: S'accomodi. (4音節)

というわけで、フランス語については、素人である私の勝手な憶測では、日本語ほ
どではないにせよ、かなり丁寧表現が発達していると思われるため、音節数が多く
なりがちです。「敬具」に相当するフランス語は、特に長いですね。でも、その他
の諸言語については、やはり音節数が短いようです。そして、中国語が一番、音節
が少ないように思えます。そして、日本語だけがやたらに音節数が多いようです。

ただし、このような考察にあたっては、日本語と英語については、かなり私は知っ
ているつもりですけど、他の言語についてはそれほど詳しくはないので、ただの憶
測がかなり混じっています。

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Re:日本語が多音節であることを示す例駆け出し 8834/28-11:17
 記事番号863へのコメント

うちの子がしゃべり始めた頃、当時アメリカにすんでいたので、ものの名前を教え
るのに英語と日本語で簡単な方(子供にとって言いやすそうな方)を先に教えてい
ました。
例えば、「お昼ご飯」より「lunch」、「おふとん」より「bed」、「哺乳瓶」より
「bottle」という具合で、まず英語で覚えた単語がほとんどでした。
南都さんのように豊富な知識に基づいた考察ではありませんが、懐かしく思い出し
たのでコメントさせてもらいました。

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面白い例ですね南都隆幸 E-mail 8844/28-14:09
 記事番号883へのコメント

駆け出しさん、ありがとうございます。そうですか。なるほど。う〜む、と考えさ
せられます。小さな子供さんといっしょに言語体験するというのが、あらゆる学問
に勝るんでしょうね。英語の方が簡単だと子供さんは感じたのでしょうね。確か
に、英語の方が音節が少なく、パンチが効いているように聞こえるので、子供さん
にとっては、日本語よりも覚えやすかったのでしょうね。

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Re:日本語は音節が多いゆあん 8654/26-01:16
 記事番号851へのコメント

南都隆幸さんは No.851「日本語は音節が多い」で書きました。

上の方で間違って同じレスを二つ送信してしまいました。スミマセン。

>中国人が「日本人は、すごく早口に聞こえる」と言っていたのは、同じような意
>味のことを言っても、音節が少なく、したがって文全体が短く感じられるので、
>ゆっくりと発音できます。

>日本語は、同じことを表現するときにでも、長くなるんでしょうね。

そうですね。日本語は「長い」です。私もそう思います。
速度の問題ではないように思います。
だって中国語もかなり「速い」ですよ?外国人が聞けば。
中国語はかなり濃縮された言語表現が可能なので、
実際、日本語より単語数が少なくてすむ場合が多いというのも一因だと思います。
中→日翻訳の場合、通常1.5倍くらい増量しますし。

通訳の場合は、南都さんがおっしゃるように、
「長くなる日本語」を時間内に話そうとするため、速くなるのかもしれませんね。
通訳の方のご意見を伺いたいですね。