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◇┳法廷通訳-投稿者:結城(3/8-14:31)No.2062
 ┣━Re:法廷通訳-投稿者:サラ(3/8-14:50)No.2063
 ┗┳Re:法廷通訳-投稿者:みな(3/12-13:34)No.2073
  ┗━Re:法廷通訳-投稿者:サラ(3/12-14:34)No.2075


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法廷通訳結城 20623/8-14:31

こんにちは、初めてここに書き込みます。
私は法廷通訳というものに興味を持っているんですが、いまいち法廷通訳な
るものの情報がなくて困っています。
法廷通訳についてどんな情報でもいいです。
教えてください。

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Re:法廷通訳サラ 20633/8-14:50
 記事番号2062へのコメント

結城さんは No.2062「法廷通訳」で書きました。
>こんにちは、初めてここに書き込みます。
>私は法廷通訳というものに興味を持っているんですが、いまいち法廷通訳な
>るものの情報がなくて困っています。
>法廷通訳についてどんな情報でもいいです。
>教えてください。

結城さん、はじめまして。
以前法廷通訳をやった経験があります。
お住まいの地域の裁判所に行くか、問い合わせをすると外国人が被疑者に
なっている刑事事件、民事事件の公判日を教えてくれます。
該当の言語のものを、まずは傍聴されてはいかがでしょうか。
ちなみに需要が多い言語は、中国語、韓国語をはじめとしたアジア諸国言語、、ペ
ルシャ語などの中近東言語だそうです。
あと、裁判所内の書店に言語ごとの通訳人用のマニュアルがありますので、
それをご覧になったら、裁判の流れ、通訳人の心得などがわかります。
(いくら言葉がわかるからといって、自分の感情を交えたり、しゃべってもいないこ
とを
通訳で追加するということは厳禁されているなど)
私が住んでいる関西では、時々裁判所が通訳人の育成のためにセミナーを開いてい
ます。(新聞などで告知されます。)
セミナーがもし開催されるようでしたら、そこに参加されるものいいと思います。
私の場合は、3日間のセミナーで実際に模擬法廷通訳を体験できました。
また、通訳人は、裁判所に属しますが、裁判所の依頼で弁護士が接見に行く時も
同行して通訳します。

残念ながら、あまりにも悲しい事件が多いのと、そこまでの通訳の責任を
負うことに自信がなくなり、(顔も当然出しますので。)登録していた
裁判所に連絡して今後はお断りするようになりました。
ただ、優秀な法廷通訳は慢性的に不足しているようですよ。
報酬は、一般の通訳に比べると気持ち程度です。



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Re:法廷通訳みな 20733/12-13:34
 記事番号2062へのコメント

結城さんは No.2062「法廷通訳」で書きました。
>こんにちは、初めてここに書き込みます。
>私は法廷通訳というものに興味を持っているんですが、いまいち法廷通訳な
>るものの情報がなくて困っています。
>法廷通訳についてどんな情報でもいいです。
>教えてください。

私は大学院のときの指導教官がが法廷通訳人でもあり、同時に学部から院を通じて
司法通訳・翻訳に関する授業を履修した者です。
サラさんが書いていらっしゃるとおり、アジア系言語の需要が多いようです。
報酬に関しては明確な規定がなく、判決文の翻訳など法廷外での準備等には配慮し
てもらえないことも多いようです。
また、通訳人の言語能力に関する規定もなく、テストがあるわけでもないので、極
端な話「現地に住んだことがある」というだけの人が、辞書を引きながらとにかく通
訳人の真似事をしているというケースもあります。
確かに慢性的な人手不足で、特に資格が必要なわけでもありませんから、誰でもな
ろうと思えばなれます。
私自身は、何年かその分野の勉強をしましたが、自分の訳し方ひとつでその人の人
生が決まるというのが恐ろしく(たとえば、「刺してしまった」(過失)と言ったのを
「刺した」(故意)と訳してしまったら、量刑が変わります)、足を踏み入れようとは思
いませんでした。
通訳人の方々もレベルアップに努めておられ、ミーティングなどをされたり、アメ
リカまで勉強にいかれている方もいらっしゃいます。
まずは、そのような会に出席されたり、私が履修していたような大学等の授業に参
加されるのもよいのではないでしょうか。


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Re:法廷通訳サラ 20753/12-14:34
 記事番号2073へのコメント

みなさんは No.2073「Re:法廷通訳」で書きました。
>私自身は、何年かその分野の勉強をしましたが、自分の訳し方ひとつでその人の人
>生が決まるというのが恐ろしく(たとえば、「刺してしまった」(過失)と言ったのを
>「刺した」(故意)と訳してしまったら、量刑が変わります)、足を踏み入れようとは思
>いませんでした。

サラです。
みなさんが書いていらっしゃるように、過失の意味を含む訳と
故意の意味の訳を通訳人の判断で簡単にできるものではないなという
感想もありました。
実際に数年前に四国で起こった法廷通訳人の訳がまずかったという事件も
あり、(それがたまたま自分がやっていた言語だったので、よけいに
ショックを受けました。)
いわゆる簡単と言われる(本当はその人の一生を左右する恐れがあるので
簡単、難しいという話ではないのですが)
オーバーステイならまだしも、殺人等重いものを扱うには、相当の
言語能力、および覚悟が必要だと思います。
また、言語によっては、被疑者の教育レベルにより使う言葉が変わりますので、
(例えば、父上、お父様、お父さん、パパ、お父ちゃんなど。
また、「お兄さん」と呼んでいる相手でも、血のつながった兄ではなく、
目上の人一般を指している場合もあったりする言語があります。
その「兄」の存在をめぐって通訳人と一悶着あった事件も割と最近ありました。)
そのような言葉にも精通している必要があると思います。
相手は泣きじゃくっていて、言葉にならないものを正確に訳さないと
だめな場合もあります。
一方、みなさんが書いていらっしゃるように、なろうと思えば誰でもなれます。
日本人と結婚された方が、警察、検事、裁判所のいずれかで通訳をされている場合も
非常に多いです。

とりとめもなく書いてしまいましたが、お役にたてる情報でしたら幸いです。