翻訳なんでも相談室 
メール配信サービスを開始 停止 e-mailアドレス

[記事表示に戻る] [ツリートップの表示に戻る]

◇┳ローカリゼーションのノウハウ-投稿者:みのり(5/8-13:16)No.2319
 ┣━Re:ローカリゼーションのノウハウ-投稿者:ペトロシアン(5/8-15:33)No.2320
 ┣━Re:ローカリゼーションのノウハウ-投稿者:ふな(5/10-08:35)No.2341
 ┗━Re:ローカリゼーションのノウハウ-投稿者:みのり(5/10-10:13)No.2344


トップに戻る
ローカリゼーションのノウハウみのり 23195/8-13:16

はじめまして。
外資系の会社に転職したことから、ソフトのローカリゼーションを担当する
ことになりました。以前も社内文書の翻訳は経験があるのですが、ローカリ
ゼーションはまったくのど素人です。前任者が辞めてしまい、まったく引継
ぎがないままはじめることになりました。今は、エンジニアが取り出してき
たJavaなどのストリングの翻訳をしているのですが、何せどういうやり方で
やるべきか、とかアメリカ人エンジニアにどのように伝えたらよいのか(た
とえば、1つの英文メッセージが3つのストリングに分かれているのですが、
日本語では意味をなさなくなってしまう)など、質問・疑問の山です。学校
に行こうと思いましたが、2ヶ月で50万と言われ、会社では出せないと言わ
れました。自分に投資という意味で受けるにはあまりに大きな金額です。ロ
ーカリゼーションをしている方、いらっしゃいましたらその将来性、および
どんな講座を受けたら一番良いか等、なんでも結構です。アドバイスをよろ
しくお願いいたします。
現在はとりあえず、ソフトリサーチセンターが出版している「ソフトウェア
ローカリゼーション実践ハンドブック」を読み始めました。

トップに戻る
Re:ローカリゼーションのノウハウペトロシアン E-mail 23205/8-15:33
 記事番号2319へのコメント

はじめまして、みのりさん(^^)

某外資系企業でIT関連の翻訳を担当しているペトロシアンです。

僕自身は翻訳講座を受講した経験はありませんが、、OJTという形でローカライズの
一端を担うようになりました。ストリングの翻訳はコツが要るので、なかなか大変
だというのはよくわかりますよ。

「ソフトウェアローカリゼーション実践ハンドブック」は読んだことがあります。
文字どおり実践的で優れた内容のマニュアルですね。

さて、最近はストリングの翻訳をやっていないので、よい例があまり見つからない
のですが、とりあえず基本的な指針を以下に挙げておきます。

1)変数を含まない単純なメッセージが分割されている場合は、ストリング単位で内
容を対応させる必要はなく、全体の訳文を適当な長さで切って割り振る。

※ただし、順序や長さの制限がないかどうかをエンジニアに確認した方がよいかも
しれませんね。

2)複数の変数が使われている場合は、それぞれの順序を変更しないこと。
また、変数の区切りに「、」、「:」、「(」などを使って意味を補う工夫をする。

[例]※これだけは適切な例がありました。

"Volume segment on disk %1 at sector %2 was moved or resized.\n"
"ボリュームセグメント(ディスク%1、セクタ%2)の位置またはサイズが変更されて
います。"

Files were successfully copied to:\n\n %s
ファイルは次の場所に正常にコピーされました:\n\n %s

3)日本語では無意味な表現や不要な記述、使用されるコンテキストが不明な単語な
どについては、その旨をエンジニアに伝える。

仕事の合間なので手短な内容ですみませんが、必要があればメールをお送りいただ
いてもかまいませんよ(^^)。

[Petrosian]


トップに戻る
Re:ローカリゼーションのノウハウふな E-mail 23415/10-08:35
 記事番号2319へのコメント

みのりさん、こんにちは。

大変そうですね。お疲れ様です。

私はローカリゼーションの業界に入っておよそ10年になります。
その間、4社を渡り歩きましたが、どこも状況はみのりさんの
会社と同じと言ってよいと思います。

大きい企業だと、イネーブリングエバンゲリストなんて役職が
あり、ローカリゼーションを念頭においたコーディング方法を
プログラマーに伝えたりしています。
そういう観点からいけば、いまみのりさんが苦労されている
ような、3行に別れているメッセージなんてのは、お作法から
はずれているプログラムと言えるんです。
.......とは言っても、プログラマーから言わせれば
この忙しいのに、そんなことしてられるか!ってことで
なかなかそうはならないんですけどね。

学校では、たいしたことは学べません。
アメリカの大学はどうか?と思って通ってみたりしましたが、
これもプログラミング技術はすばらしいものが学べますが
ローカリゼーション(特にダブルバイトのローカリゼーション)
については、専門家が学内に存在せずまったく頼りになりませんでした。

結局、自分でプログラミングを学び、翻訳を学び......しかないようです。
みのりさんがやられているような、JAVAの翻訳だと、手元にSDKをおかれて
翻訳後にまめに自分でコンパイルしてみるのが一番ではないでしょうか?
Visual Cなどと違って、どこでストリングが切れるか、予想がつきにくい
ですもんね。Java Helpも同じだと思います。どういうときに真っ白になるか
どういうときに化けるかってのは、自分でHELPを作ってみるしか
ないと思います。(誰も教えてくれないですから.............)

ローカリゼーションの将来性.......に関しては、正直に言って真っ暗暗で
す。
5年前は人手不足も激しく、市場もどこまで広がるかまったく見当も
つかない勢いがあったのですが、今年に入ってからはローカリゼーション
関連企業の倒産が相次いでいる状況です。
年間で出荷されるソフトウエアに含まれる総ストリング数は、たぶん減って
ますし、メッセージがなくても使用できる製品が主体になってることも
あります。(例:以前はサーバと言えばNetWareで、この翻訳だけで年間
3億円はかかっていたけれど、現在はボックスタイプサーバが主流で、
この手の製品に翻訳はいらない........など)

ただ、ローカリゼーションの経験が、その後Webの翻訳やニュースの
翻訳に生かされている、という人も多いので、そちらを見据えて
仕事をされていればいいのでは?と思います。

では、がんばってください。


トップに戻る
Re:ローカリゼーションのノウハウみのり 23445/10-10:13
 記事番号2319へのコメント

ペトロシアンさんふなさんありがとうございます。
やはりOJTで学んでいくしかないのですね。

プログラマの文の切り分け方は当然とは言え本当に母国語の
ことしか考えていないので、それを説明するのにとても苦労し
ています。やはりそういったことからも、自分でSource Codeを
読めるくらいにならないとやはりいけないのですね。

ふなさんに挙げていただいたツールについてですが、ほんとど素人
なので「??」です。早速ネットで色々と探って勉強しますね。
今はLocaleファイルを翻訳変えるたびに、ASCIIに直し、ソフトに
組み入れPC上で動かしてみて。。と言った手段を取っています。

ローカライズの将来性についてはびっくりでした。
実際にお仕事している方のお話これからも参考にさせてください。
ありがとうございました。