産業翻訳実務相談室 
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◇┳料金を交渉するべきかどうか-投稿者:匿名希望(6/26-10:34)No.3488
 ┣┳Re:料金を交渉するべきかどうか-投稿者:ドウキイキギレメマイ(6/26-19:59)No.3489
 ┃┗┳Re:料金を交渉するべきかどうか-投稿者:LimaLima(6/26-23:53)No.3490
 ┃ ┗━Re:料金を交渉するべきかどうか-投稿者:MS2(6/27-10:51)No.3491
 ┗━Re:料金を交渉するべきかどうか-投稿者:Think Green(6/27-20:18)No.3493


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料金を交渉するべきかどうか匿名希望 34886/26-10:34

日々疑問に思っていたことをご相談したいと思い、こちらに投
稿させていただくことにしました。
 約一年前、某雑誌に載っていた翻訳者・下訳者募集広告に応
募し、トライアルを受けたところ、採用となり、在宅翻訳者と
して仕事をさせていただいています。それ以前の翻訳経験はな
いことから、いわゆる下訳者採用だと思います。おかげさまで
、コンスタントにお仕事をいただき、また翻訳についてもほめ
ていただくことが多いことから、翻訳の仕上がりについては満
足していただいているようです。ただ、料金について翻訳会社
に相談してもいいものかと悩んでいます。事務所は原語カウン
ト制で、私が英日翻訳をする場合、1word=10円、ファックス原稿
など、原語カウントが困難な場合は、仕上がり原稿400文字=125
wordに逆換算して支払っていただいています。(マニュアルから論
文まで翻訳しましたが、料金は一律です)。1word=10円も400文
字=125 wordも、この業界の相場だと言われ、私としても、翻
訳経験も相場に関する知識(今でも経験のない翻訳者あるいは
下訳者に対する相場はわかりません)がなかったものですから
、特に疑問は持ちませんでした。ただ、この料金が続くようで
は生活していくことができません。ですが、料金を交渉したた
めに、仕事をいただけなくなっても困りますし、また自分の実
力だと、どの程度が相場なのかがわからないため、どうしたも
のかと悩んでいます。もし何か良いアドバイスがありましたら
よろしくお願いいたします。

匿名希望

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Re:料金を交渉するべきかどうかドウキイキギレメマイ 34896/26-19:59
 記事番号3488へのコメント


はじめまして。

分野にもよると思いますが、
\10/word ということは間違いなくローカリゼーションですよね。
たしかに低いかもしれないですが、最近はこのぐらいが
相場なんでしょうね...。
料金交渉については、
「契約会社に対してどの程度の存在感を示せているか」
にかかっている、というのが私の考えです。
料金交渉がうまくいったとして、たとえば、@15/w になったとしても、
翻訳会社が「割高」と感じてしまえば、
仕事が続けてこなくなったりする心配もあります。
単価は、契約時の交渉で決まってしまうことが多いので、
別の会社のトライアルを受けて、少しだけ高い単価で
交渉してみてはいかがでしょうか?
現在の翻訳会社とは、よい関係を築かれているようなので、
安定した仕事を発注してくれる会社、
と割り切ってしまうのも手です。
値上げ交渉は少しまってからのほうがよいかも。
逆に他社のトライアルをより有利な単価で通ったとしたら
ラッキーだし、
それで仕事が継続するようなら、その会社に軸足を移せばよいと思います。
@10/w で品質がよければ仕事が途絶える可能性は少ないと思うので、
結局は常に頼られる翻訳者でいられることになると思います。

むしろ、いかに早くよい品質の翻訳をするかをいつも考えるようにする
ほうがよいのではないでしょうか。
@10/w でも一日 3000w ぐらいできれば、十分生活はなりたつと思います。

肝心なのは、継続して仕事を請けることであり、そのためには、
「割安感」を相手に与えることが重要だと思うのですがいかがでしょうか?

すこし話がそれますが、
ローカリゼーション翻訳の悪品質がこの掲示板でもときどき話題になってい
ますよね。
私もそれをすごく危惧している一人なので、安かろう悪かろうは
「超割高」という点を強調させてください。
ときどき、「英語のままのほうが理解できる」というヘルプなどがあります
よね?
そういう翻訳を目にするたびに、そしてそれが容認されている現状を目の当
たりにする
につけ、翻訳という生業自体が成立しなくなってしまうのではないか、とい

不安がいつも頭の片隅から離れません。
決して自分の翻訳に絶対の自信があるわけでなないんですが...


ドウキイキギレメマイ


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Re:料金を交渉するべきかどうかLimaLima E-mail 34906/26-23:53
 記事番号3489へのコメント

匿名希望さん ドウキイキギレメマイさん はじめまして

>単価は、契約時の交渉で決まってしまうことが多いので、
>別の会社のトライアルを受けて、少しだけ高い単価で
>交渉してみてはいかがでしょうか?

私もまったく同感です。
「実務翻訳を仕事にする」(井口耕二著、宝島社新書)にも
値上げ交渉のやり方 という項目があり、「ほかの翻訳会社の
トライアルを受けて自分の市場価値を確認することから始めな
ければなりません」と書かれています。

別の翻訳会社から、10円/word を超えるレートでコンスタントに
仕事が来れば、それが市場価値ということになります。


>ローカリゼーション翻訳の悪品質がこの掲示板でもときどき話題になってい
>ますよね。
>私もそれをすごく危惧している一人なので、安かろう悪かろうは
>「超割高」という点を強調させてください。

低品質の翻訳が一部に存在すること、それによって全体の価格を
押し下げる要因になっていることについては、翻訳者のみではなく
翻訳会社も困っている問題ではないかと思います。

マニュアルあるいはオンライン・ヘルプ等を読むユーザーの中で
かなりの英語力をお持ちの人も多いことと思います。低品質の翻訳
では、一般のユーザーからも「英語のほうがわかりやすい」という
批判を受けかねません。


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Re:料金を交渉するべきかどうかMS2 34916/27-10:51
 記事番号3490へのコメント

LimaLimaさんは No.3490「Re:料金を交渉するべきかどうか」で書きました。
>匿名希望さん ドウキイキギレメマイさん はじめまして
低品質の翻訳が一部に存在すること、それによって全体の価格を
>押し下げる要因になっていることについては、翻訳者のみではなく
>翻訳会社も困っている問題ではないかと思います。
情報化の時代で、クライアントも目が肥えていますから、自然淘汰されると思います
が。翻訳市場の一部では、低品質でも充足できる部分は、以前から存在します。


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Re:料金を交渉するべきかどうかThink Green 34936/27-20:18
 記事番号3488へのコメント

交渉の余地がどれだけあるかは、その翻訳会社がどの程度の
料金で仕事を請け負っているかによると思います。元の料金
が低ければ、交渉の余地はあまりないでしょう。この頃は、
驚くほど低い料金を宣伝している会社もよく見かけます。

そうした場合、いくら実力が認められても、難しい仕事が
回ってくるだけで、料金が上がることは期待できません。

「1word=10円」は、最低レベルではありませんが(下には
下があります)、「マニュアルから論文まで」という「翻訳
便利屋さん」をやっている場合、やはり稼ぐのは大変ですね。

もちろん、仕事の単価が上がるのに越したことはありませんが、
安定した収入を得るために重要なのは、単価だけではありません。
実際、多少単価が上がっても、「翻訳便利屋さん」で稼げる
収入は、まともに生活できるようなものにはならないでしょう。

大切なのは、ある程度、効率の上がる仕事をすることです。
このためには、自分の専門分野をつくって、同じ種類の仕事
の依頼が、コンスタントに来るようにすることです。
共通性の高い仕事を続けることで、知識が自然に蓄積され、
翻訳の質も上がってきます。

今の翻訳会社が、そうした仕事の手配をしてくれない場合には、
料金が同じでも(または、さらに安くても)、専門性のある仕事
をくれる翻訳会社と商売をする方が、収入アップにつながると
思います。