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◇┳専門分野をつくる方法-投稿者:ハナ(5/7-08:05)No.827
 ┣━Re:専門分野をつくる方法-投稿者:タクマン(5/7-10:34)No.828
 ┣━Re:専門分野をつくる方法-投稿者:ペトロシアン(5/8-00:57)No.832
 ┗┳Re:専門分野をつくる方法-投稿者:LimaLima(5/8-23:57)No.837
  ┗━お礼と今後の抱負-投稿者:ハナ(5/9-10:07)No.838


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専門分野をつくる方法ハナ 8275/7-08:05

とても初歩的な質問で失礼します。

将来(目安は5年以内)実務翻訳者になりたいのですが、特に専門分野があ
りません。色々考えた挙げ句、「今の職場に関係する分野を完全に自分のも
のにする」というのが一番現実的かつ近道だと思うようになりました。働き
ながら一年くらい「その分野自体の勉強」を続けて、それから翻訳自体の勉
強をはじめようと思っていますが、そうした方法でも大丈夫ですか?

また、「専門分野をつくるには、関連本を100冊読むこと」という書き込
みを見たことがあります。たしかにそうだと思います。一度にそれだけ読め
なくても、翻訳者の方々は仕事をしながら最終的にはそれくらいの量を読み
こなされているのでしょう。
そこで恥ずかしいような質問です...
みなさんはそうした専門分野の本を「どんどん購入」されているのですか?
それともとりあえず図書館などを利用した数を読みこなしているんでしょう
か?たしかに、自分で購入した方が、本に直接書き込みも出来るし、自腹切
ってるから(!)読むにも気合いが入ると思います。手元にあれば、のちの
ち参照することも出来るでしょう。でも結構なお金がかかりますよね。

私もこれから色々な本を読んでいこうと思うのですが、皆さんはどのように
専門分野の資料とつき合っていらっしゃるのかお伺いしたいです。複数の方
の意見を聞きたいです。どうぞよろしくお願いします。

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Re:専門分野をつくる方法タクマン 8285/7-10:34
 記事番号827へのコメント

こんにちは、ハナさん。

日英訳を専業としているタクマンと申します。

現在、エレクトロニクス、通信、コンピュータなどを専門分野としています。
特に通信に関しては、数年間企業で装置を開発していた経験が非常に
役立っています。仕事をしながら勉強することは、とてもいい方法だと
思います。技術力が付くということも大事ですが、それよりもその分野に
関する情報源がどこにあるのかについて詳しくなれるところがプラスだと
思います。例えば、通信という分野の場合ですと、それぞれの通信標準や
規格はどこで管理されているのかなどが分かります。また、仕事をしている
間にできる人脈もプラスです。その分野で活躍している方々と情報交換が
できるのは、とても心強いです。


専門分野の本に関しましては、仕事に応じて購入する場合と、自分に
投資する意味で購入する場合があります。図書館は、まったく利用
しません。(地方に住んでいるため、欲しい本が手に入らないため。
都会に住んでいる方は、どうなんでしょうか?)

仕事に応じて購入する場合とは、比較的大きな仕事を請け負った場合で、
自分がその分野にあまり詳しくない時です。この場合は、仕事をこなす
ための経費と考えます。

自分に投資する意味での購入とは、自分が興味を持っている本や読む
必要があると思う本のことです。これに関しては、「月に何万円は、
本や雑誌に使おう」と決めています。

一度に何十冊と購入するわけではないので、それほど負担になりません。

もう一つは、分野にもよりますが、やはりインターネット上の情報を利用
することです。関連企業のホームページなどには、様々な情報が
載っています。

本とインターネットをうまく使い分けていくといいと思います。


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Re:専門分野をつくる方法ペトロシアン 8325/8-00:57
 記事番号827へのコメント

>将来(目安は5年以内)実務翻訳者になりたいのですが、特に専門分野があ
>りません。色々考えた挙げ句、「今の職場に関係する分野を完全に自分のも
>のにする」というのが一番現実的かつ近道だと思うようになりました。働き
>ながら一年くらい「その分野自体の勉強」を続けて、それから翻訳自体の勉
>強をはじめようと思っていますが、そうした方法でも大丈夫ですか?

[Petrosian]
ハナさん、はじめまして。
コンピュータ関連企業で英日翻訳を担当しているペトロシアンです(^^)。
僕は翻訳を仕事にして5年目ですが、以前は情報処理会社に勤務し、各種のOA
関連業務を4年ほど担当しました。基礎的とはいえ、前職で身に付けた素養は、
現在の業務にとても役に立っていますね。現場から得られるメリットは
タクマンさんのおっしゃるとおりなので、ハナさんの方針は非常に有効だと
思いますよ。
[Petrosian]

>みなさんはそうした専門分野の本を「どんどん購入」されているのですか?
>それともとりあえず図書館などを利用した数を読みこなしているんでしょう
>か?たしかに、自分で購入した方が、本に直接書き込みも出来るし、自腹切
>ってるから(!)読むにも気合いが入ると思います。手元にあれば、のちの
>ち参照することも出来るでしょう。でも結構なお金がかかりますよね。

[Petrosian]
僕は首都圏在住ですが、さいわいなことに地元の図書館が充実しています。
なので、手元に置く必要がない限り、図書館から借りまくっていますね(^^;)。

「基本的には」参照用として使用頻度が高いものは購入し、そうでないものを
図書館から借りています。ただし、必要な書籍が書架に並んでいるとは限らず、
運が悪いと貸し出し中ということも(^^;)。そのような場合は、同種の書籍を
借りてよしとしています。

経済的に大きな余裕があれば自腹でよいのでしょうが、専門書は概して高価
なので、僕の場合は何もかもというわけにはいかないようですね。個人的には、
学習の段階では自腹にこだわらなくてもよいのではないかと思います。

あとは、タクマンさんのおっしゃるとおり、書籍とインターネットを使い分
けるのもよいですね。インターネットには勉強のネタになる材料がごろごろ
転がっているので、それを利用しない手はありません。
[Petrosian]


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Re:専門分野をつくる方法LimaLima 8375/8-23:57
 記事番号827へのコメント

ハナさん こんにちは
既にペトロシアンさんとタクマンさんから適切なコメントが付いて
いますので、兼業の立場からひとことコメント差し上げます。

『一年くらい「その分野自体の勉強」を続ける』というのは
非常に有効なやり方と思います。兼業の極意というのは
「本業にもプラスになる」ことだと私は感じています。
その分野自体の勉強によって本業にもプラスになり、英語の
読解力、日本語の表現力を向上させることも間接的に本業に
寄与すると思います。

会社が翻訳を外注するときに、やはり内容を理解している翻訳者
に訳して欲しいと思うのが自然なことだと思います。英文解釈の
力と辞書だけで訳文を作り出すことは、やっている本人もあまり
楽しくないでしょうし、受け取った会社のほうもあまりうれしく
ないと思います。

ある分野について自信を付けると、そこから横に広げていくこと
は比較的容易と思います。

なお、私の場合はどちらかといえば図書館を活用するほうです。


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お礼と今後の抱負ハナ 8385/9-10:07
 記事番号837へのコメント

ペトロシアンさん、タクマンさん、LimaLimaさん、貴重なアドバイスをあり
がとうございました。おかげで自分の中で少しずつ、自分なりの翻訳業への
ステップが見えてきたように思います。
そもそも私が翻訳業に関心を持ったのは、在宅ワークとしてならば、将来結
婚や出産そして育児とうまく両立していけるかもしれないと思ったからで
す。現在の職場は、以前から希望していたところでもあり、いますぐに転職
したいとは思っていません。また、私は兼業が出来るほど器用ではありませ
んし、したくてもその能力や体力がないように思います。
私の仕事は一言でいうと「国際協力」です。この分野での翻訳の需要なんて
今まで聞いたことがありません。あったとしても、私には縁遠い技術分野で
す。しかし、本業に関する知識をなんでも吸収してやるぞ!と思えば、色々
な道があることに気づきました。開発経済・開発教育・法律(契約書)・経
理などなど色々あります。また同時に、「今の職場にいるから得られる知識
は今のうちに吸収しておこう!」と貪欲な気持ちにもなってきました。
これから1〜2年間は、とにかく本業に専念しつつ、この分野及び関連する
分野の本を沢山読もうと思います。また、いつ人事移動があるか分かりませ
んので、契約書をすこし扱っている今の部署にいるうちに、バベルの「英
日・日英契約書翻訳講座(初級)」を受講することに決めました。これなら
その知識を、本業と翻訳の両方に生かすことが出来ますよね!!!とにかく
この講座を終えてから、はじめてその先のことを考えていこうと思っていま
す。こんなのんびりしたやり方で、「随分のんびり屋だなあ」と思われるか
もしれません。でも、私の願いは「今すぐ翻訳者になること」ではなく、
「時間がかかってもいいからかならず翻訳者になること」だと気づきまし
た。
翻訳業について考えはじめて約5ヶ月が経ちましたが、このホームページで
皆さんに出会えたおかげで、沢山得ることがありました。今度もこのページ
を励みに勉強をしていきたいと思います。
本当にありがとうございました!