みなさんのお知恵拝借
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◇┳患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:SERK(3/26-12:43)No.6740
 ┣━Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:もくもく(3/26-13:57)No.6741
 ┗┳Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:プリティウーマン(3/26-14:03)No.6742
  ┗┳Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:SERK(3/26-15:22)No.6743
   ┗┳Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:プリティウーマン(3/26-18:32)No.6745
    ┗┳Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:SERK(3/26-22:53)No.6747
     ┗┳Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:TAKIN(3/28-10:47)No.6751
      ┗━Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?-投稿者:SERK(3/31-10:58)No.6758


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患者 "に" 薬 "を" 曝露する?SERK 67403/26-12:43

こんにちは。いつもお世話になります。翻訳会社で医薬分野の翻訳・
チェックを行っておりますSERKです。

実は以前から気になっていたのですが、「患者 "に" 薬 "を" 曝露する」
という表現は許容されているのでしょうか? つまり、英文で the
patients were exposed to the drug とあったときに、「患者に
薬を曝露した」と訳してくる翻訳者またはトライアル受験者が非常に
多いのですが、本来は「患者 "を" 薬 "に" 曝露した」となるはず
なのではないか、ということです。

 #「曝露する」を「曝(さら)す」に置き換えるとわかりやすいかと
  思います。

ただ、web検索をしても「患者 "に" 薬 "を" 曝露する」という表現が
多数見られるため、もしかすると最近はこうした使い方も許容されて
きているのかと思うようになりました。

医薬翻訳を手掛けていらっしゃる方ならよくご存知のとおり、「発現する」
という意味の develop は、英語でも日本語でも本来は疾患または症状が
主語にならなければいけませんが、一流の学術誌でも「患者が疾患を発現
した(a patient developed the disease)」という表現が見られる
ほど、この用法は広く許容されています。

このように、本来の用法ではなくても、時代とともに誤用が通用していく
事例が多いことは承知しておりますが、expose に関しては、英語では
expose the drug to the patients とは(普通は)書きません。
日本語だけが「患者に〜」となってしまっているのです。

もしかすると、「人に秘密を曝露する」という表現が染みついていて、
反射的に「人に薬を曝露する」としてしまうのかなとも思うのですが
・・・。単に、私の頭が古くて新しい用法を知らないだけなので
しょうか。

何かご存知の方がいらしゃいましたら、是非お知恵を貸してください。



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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?もくもく 67413/26-13:57
 記事番号6740へのコメント

SERKさんのご質問の内容からだいぶずれてしまって、申し訳ありません。SERKさん、こんにちは。

SERKさん、こんにちは。

>実は以前から気になっていたのですが、「患者 "に" 薬 "を" 曝露する」
>という表現は許容されているのでしょうか? つまり、英文で the
>patients were exposed to the drug とあったときに、「患者に
>薬を曝露した」と訳してくる翻訳者またはトライアル受験者が非常に
>多いのですが、本来は「患者 "を" 薬 "に" 曝露した」となるはず
>なのではないか、ということです。

「患者を薬に曝露した」のほうが、確かに文法的には正しいですね。ただ、語感として、患者をあえて危
険な目に合わせているような気がしませんか(あくまで私の感覚で、ですが)。そういうところからこの
表現が避けられている可能性はないでしょうか。

もうひとつ、私が悩んでしまうのは、「曝露」と直訳するのが適当かということなんです。確かに薬剤の
「曝露量」とは言いますが、一律に「expose=曝露」で良いのかどうか。
SERKさんがご覧になった訳文で、exposeに「曝露」以外の訳を当てたものはなかったですか?

「曝露」には「有害な物に曝されること」という含意があるので、薬剤にexposeされた場合、「使用し
た」、「投与した」、「〜による治療を行った」等としたほうが適切ではないかと思います。
"prior exposure to A" だと、「以前の曝露」とするより、「Aの投与歴」「Aによる治療の経験」とし
たほうが、少なくとも私には理解しやすいです。
この場合、prior exposureの対義語はnaive(未投与)になるのではないでしょうか。

医療の専門家の意見を聞いてみたいですね。

SERKさんのご質問の内容からだいぶずれてしまって、申し訳ありません。

SERKさんのご質問の内容からだいぶずれてしまって、申し訳ありません。


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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?プリティウーマン 67423/26-14:03
 記事番号6740へのコメント

こんにちは。医薬翻訳専門のプリティウーマンと申します。

「患者 "に" 薬 "を" 曝露する」、「患者 "を" 薬 "に" 曝露した」のいずれにしてもちょっとびっく
りです。私はこのような表現を使いません。直訳では「曝露」ですが、それだとまるで頭の上から薬を浴
びせかけたようなイメージが浮かびます0000基本的に薬は「投与」するものであって、exposeという言葉
が使われていてもそれは「投与」でよいと思います。ですから、例えば臨床試験で
Patients were exposed to the drug.とあれば、「患者は薬剤の投与を受けた」あるいは「患者に薬剤
を投与した」でしょう。
もし、事故か何かで不本意にもある薬剤に触れてしまったとか体内に取り込んでしまったというのであれ
ば「投与」は不適で、その場合は前後の関係を見て適切な動詞を使うか、「曝露」を使うのであれば、患
者は薬に曝露した000となるのではないでしょうか。



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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?SERK 67433/26-15:22
 記事番号6742へのコメント

もくもくさん、プリティウーマンさん、ありがとうございます。

あまり余計なことを書くと、そちらに話が流れてしまってうと思って
あえて書きませんでしたが、お二人のおっしゃるとおり、私が
直接翻訳する場合で、かつ何か有益な作用を有する薬剤のことを
述べている場合には、当然ながら「投与する」という表現を使って
います。もっとも、短時間で膨大な量のチェックをしないといけない
ような場合には、誤訳や訳抜けのチェックが優先となってしまい、
「曝露」から「投与」への変換まで手が回らないというのが現状ですが。

わかりやすいようにと思って、「患者」と「薬剤」を例にとったのが
間違いでしたね。

ただ、何か毒性のあるものを接触または吸引などで偶発的に体内に
取り込んでしまったような場合(炭鉱労働者における肺癌発生率に
関する文献など)には「曝露」が適切なことがあり、そうしたときに
よく「物質 "を" 曝露された人」とか「動物 "に" 物質 "を" 曝露」
という表現が出てくるのです。私には非常に違和感がある表現なのですが、
あまりにもよく目にすることや、研究機関などのwebサイトでさえも
見掛けることから、「間違っていると考えている私自身が間違って
いるのか?」と心配になり、ご質問させていただくに至りました。

文法的には正しくない、ということはお二人のご意見で確信できましたが、
正しくないということと許容されていないということは別問題ですので、
引き続き「許容されているかどうか」について色々な方からご意見を
伺えればと思います。


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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?プリティウーマン 67453/26-18:32
 記事番号6743へのコメント

私がびっくりしたと言いましたのは、何らかの有効性を期待する薬剤を投与する
という状況下で「曝露」を動詞として使用していたのなら、という意味でした。

おっしゃるように、塵肺問題や環境問題(例えばダイオキシン)、それから
化学物質などの安全性を取り扱った文書(例えばMSDS)で「曝露」
という表現が出てくることはありますね。
その場合、ヒトが対象であれば恐らく偶発的な接触でしょうから、「ヒトが(は)
物質に曝露した」「物質に曝露したヒト」という表現になり、「曝露された」
というのは、不本意な接触というニュアンスを含ませようとしている感じが
しますが、不自然ですし許容されているとは思いません。
一方、動物の場合は違って、毒性を評価するために行った実験の結果を示す
ための文書でしょうから、敢えて曝露させたわけで、いわば「投与」と同義の
使用方法になると思います。その場合、「動物に物質を曝露した」はありだと
思います。曝露を投与に置き換えてみるとすっきり読めると思います。


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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?SERK 67473/26-22:53
 記事番号6745へのコメント

プリティウーマンさん、こんばんは。

プリティウーマンさんは No.6745「Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?」で書きまし
た。
>私がびっくりしたと言いましたのは、何らかの有効性を期待する薬剤を投与する
>という状況下で「曝露」を動詞として使用していたのなら、という意味でした。

今思い出しましたが、妊婦が何らかの薬剤を服用していた場合、
胎児には "曝露" を使いますね。

>「ヒトが(は)物質に曝露した」

うーん・・・。私はこの使い方には違和感を覚えます。「Aさんが物質Xに
曝露した」と書くと、目的語の欠けた不完全な文のように感じてしまうの
ですが・・・。別の言い方をすれば、Aさんが他のヒトやモノに物質Xを
ぶちまけたという風に取れてしまうように思うのですが、如何でしょうか。
私にはむしろ「曝露された」の方がまだ自然な感じがします・・・が、
この考えは少数派なのでしょうか??

物質を放射能に置き換えると「被爆した」という表現が容易に出てくるかと
思うのですが、プリティウーマンさんの説にならうと「ヒトが(放射能に)
曝露した」と「ヒトが(放射能に)被爆した」は同義となってしまうのも
頭を抱えるところです。

>いわば「投与」と同義の使用方法になると思います。その場合、
>「動物に物質を曝露した」はありだと思います。曝露を投与に
>置き換えてみるとすっきり読めると思います。

うーん・・・。これも私の中では非常に違和感があるんですよね。
国語辞典などを見ても「曝露する」=「さらす」となっているんですが、
「動物に薬剤をさらす」って何か変だし・・・(それとも、これも
許容されているのでしょうか?)。ただ、私の知りたいのは正しいか
どうかではなく、誤用であっても市民権を得た使い方かどうかであり、
プリティウーマンさんのご意見は「許容される」派ということで
大変参考になりました。

もしよろしければ、他分野の方でも結構ですので、多数ご意見を
いただければと思います。


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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?TAKIN 67513/28-10:47
 記事番号6747へのコメント

「曝露する」の用法の正誤についてはSERKさんと同意見です。「さらす」と同じ用法であるなら、「人を
危険にさらす」とは言いますが、「危険を人にさらす」とは言いません。(だから「投与する」とは反対
です。)

「大量のX線に曝露した」などという言い方を聞くことはありますが、「市民権を得ている」かどうかはわ
かりません。個人的には「現場の口頭語」といった感じではないか(つまり正式の事故報告書の文章には
使わない)と思っています。この「曝露」を「被爆」に置き換えた表現も聞きますが、やはり正規とは言
えないと思います。私なら「X線に曝露された」か「X線を浴びた」を使うでしょう。

ついでですが「被爆」は「爆撃を受ける」ことで、原爆被害者には使えますが、放射線を浴びたという意
味には「被曝」とすべきではないでしょうか。もっともこれもかなり苦しい造語のような印象を受けます
が。

SERKさんがお求めの情報には当たらなかったかもしれません。失礼しました。


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Re:患者 "に" 薬 "を" 曝露する?SERK 67583/31-10:58
 記事番号6751へのコメント

TAKINさん、ご意見ありがとうございました。

言葉は時代と共に変化してゆくものなので、単に私の頭が古くさくて
違和感を覚えるのかと思い、このスレッドを立ち上げました。
TAKINさんはじめレスをくださった方々のご意見をうかがい、
「現場(口頭)レベルでは使われているが、翻訳のような改まった
文書では市民権を得た使い方とは言えない」ようだということが
わかりました。お陰様でようやく霧が晴れたような気がします。
お忙しいところ、皆様ほんとうにありがとうございました。