翻訳関係者のフリートークルーム ** ウェッブ喫茶店
プロ翻訳者、翻訳関係者のためのフリートークルーム5月16日11時21分

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-健康管理は楽しい(その1)- 南都隆幸(4/2-22:16)No.1459
 ┗健康管理は楽しい(その2)- 南都隆幸(4/2-22:20)No.1460
  ┗Re:健康管理は楽しい(その2)- おぺら(4/4-06:29)No.1461
   ┣喪失のあとの爽快感- 南都隆幸(4/4-16:32)No.1462
   ┃┗Re:喪失のあとの爽快感- おぺら(4/6-16:16)No.1465
   ┃ ┣生かされて感謝- 南都隆幸(4/6-20:23)No.1466
   ┃ ┃┗私からも感謝- chima(4/8-07:50)No.1468
   ┃ ┃ ┗Re:私からも感謝- おぺら(4/8-22:56)No.1471
   ┃ ┗Re:喪失のあとの爽快感- サムライ(4/6-20:28)No.1467
   ┗Re:健康管理は楽しい(その2)- ピヨピヨ(4/6-11:36)No.1463
    ┗恥ずかしさ- 南都隆幸(4/6-13:44)No.1464


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健康管理は楽しい(その1)南都隆幸 email Web14594/2-22:16

健康管理は楽しい

みなさん、病院へ行って、人間ドック遊びをしましょう。「一日ドッ
ク」っていう遊びをすると、尿検査とか血液検査を何回も受けられる
し、おいしい胃カメラも呑めるし、例のトンネル潜りの MRI 遊びだっ
てできちゃいます。おまけに、豪華な昼食まで出てきます。病院によ
っては、ホテルに宿泊までさせてくれるそうですよ。

僕は、胃カメラ検査のついた基本検診なら35歳の時から毎年受けてま
した。3年前、つまり48歳のときからは、人間ドック(一日ドック)で
の遊びが毎年恒例の一大イベントとなりました。さて、今年の人間ド
ックは、4月2日の今日でした。朝8:30から夕方4時くらいまで。楽し
い遊びには苦しいことも付き物。胃カメラは、35歳のときから毎年受
けていて、今年は17回目くらいで大ベテランのはず。でも、ちょっく
ら僕は失敗してしまいまして、途中でひどく咳き込みました。でも、
病院での遊びには少しくらいの苦しみは覚悟。すんなり諦めて、白衣
の悪魔たち(じゃなくって、白衣の天使たちや神様たち)に従順に従
っていました。

誰にとっても、そして特に中高年になってくると、健康管理は一大
事。特に、フリーランサーにとって、さらには、運動不足・引きこも
り・精神的落ち込みに陥りやすい僕らフリーの在宅翻訳者にとって
は、心と体の健康管理は、ほんとに大切です。

何年にもわたって活躍した有能な翻訳者も、ある日突然、病に倒れ、
そのあと翻訳のお仕事それ自体を断念することもあるのだと、この
「喫茶室」で聞きました。40歳とか50歳くらいで病死する人の話も、
周りでたくさん聞きます。つい一年ほど前にも、38年ほどの僕の生き
様を見守ってくれていた地元の散髪屋の親父さんが、59歳で癌により
亡くなりました。

その人たちの大多数は、もし毎年、精密な検査を受けていたら、癌な
どの早期発見により、あと少なくとも10年か20年は生きられただろう
と思える人たちです。

僕自身は、できれば100歳まで両足で立っていたい。それが無理なら80
歳まで。死ぬ間際まで語学とダンスを楽しみたい。僕は21年くらい前
から毎日、少なくとも1時間は歩きます。1年6ヶ月ほど前からは、週に
3回くらい、そして一日1時間くらい、かなり激しくダンスしていま
す。

コーヒーなどの飲み物に砂糖を入れることは、(特別に疲れていない
限りは)15年くらい前にやめました。タバコは12年前にやめ、洋菓子
や油物や牛肉も、15年くらい前にほとんどやめました。野菜は、20歳
くらいのときから、毎日どんぶり一杯以上、食べています。風呂から
上がる間際には、冷水をかぶります。その冷水浴は、17歳のときか
ら、真冬であろうと風邪を引いているときであろうと、続けていま
す。(ただしこの冷水浴だけは、もしかしたら健康に悪いのかもしれ
ません。)4年くらい前からは、玄米100%です。白米は、ほとんど食
べません。

(その2に続く)

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健康管理は楽しい(その2)南都隆幸 email Web14604/2-22:20
 記事番号1459へのコメント

(その1からの続き)

僕の唯一の悪徳は、深酒です。一応、基本的には一日に日本酒を二合
半に抑えていますが、毎日のように飲んでいます。ほとんど休まずに
飲んでいます。そして、ときどきそれが4合か5合に増えてしまうとき
があります。数週間ほど自分に甘えたあと、医者や親からきつく叱ら
れて、慌てて2合半に戻します。医者に言わせると「一合にしなさい」
と言います。でも、これだけは僕はやめられません。

人によって、生き方や適性はいろいろです。酒を毎日5合くらい飲まな
いでは生きていられない人もいるでしょうし、美食やタバコがやめら
れない人。それから、体を動かすのが大嫌いな人。さらには、病院が
大嫌いな人。いろいろです。僕だって、タバコが本当に好きなら辞め
てはいません。どっちかというとタバコが嫌いだから、20年間にわた
って吸っていたタバコを辞められたのです。意志が強いからではあり
ません。

「タバコをそろそろ辞めた方がいいんだけどな。でも、なかなかやめ
られないよな。でも、なんとかしてやめないとな」と迷っている人
は、他人から薦められて、やっとやめる決心ができることもあるでし
ょう。人間ドックや運動を始めるにしても、油物をやめるにしても、
他人の成功例を聞いて急に思い立つこともあるでしょう。そういう人
のために、ちょっとこの文章を書いてみました。

健康にいいとは思っていても人間ドックなんて絶対にイヤだと思う人
に無理に薦めても仕方がありません。だから無理強いはしません。で
も、できれば、せめて在宅勤務のフリー翻訳者だけは、たとえイヤで
も、このような健康管理を始めてはどうでしょうか。

ところで、生まれつき心も体も強かった人には、なかなか病院には行
きたがらないし、あまり健康管理には努力したがらない人が多いよう
に思います。その反対に、生まれつき心身ともに弱かった人には、病
院には進んで行き、健康管理に細かい神経を使いながら生きていき、
かなり健康に長生きするケースもあると思います。

実は僕自身が、生まれつき心も体もかなり弱かったのです。せめて平
均ぐらいにまで心と体を鍛えたいといつも思って生きてきました。も
ともと弱かった僕ですから、たとえ細心の注意を向けて生きていって
も、それでも、もともと強かった人が健康管理を無視して生きていっ
た場合よりも不健康で終わってしまうかもしれません。いや、おそら
くそうでしょう。

でも、もし弱かった僕が、健康管理に無関心だったら、若いうちに病
に倒れていたかもしれません。努力のおかげで、仮にほんの1日だけ余
計に健康に長生きできるのなら、僕は最大限の努力をしたいと思いま
す。健康な人生をたった1日でも余計に獲得できるのなら、100万円を
払ってもいいと思います。ただし、お金がなかったら、諦めますけ
ど。

大事なことなので繰り返しますが、生き方も性格も、人それぞれで
す。だから、ほんの数年ほど長く健康に生きるために、好きなタバコ
や酒や白米や牛肉や串カツをやめるくらいなら、好きなように生き
て、太く短く生きてやる、という人は、それでいいのだと思います。
人それぞれです。

(終わり)

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Re:健康管理は楽しい(その2)おぺら 14614/4-06:29
 記事番号1460へのコメント

そうですね、ほんと人それぞれ。

私は子供をひとり亡くしているのですが、その日から、自分も死ぬとい
うことがまったく怖くなくなりました。それまで、「健康であること」
を含め、仕事とか、お金で買える贅沢とか、いろんなことに欲があった
のですが、それがスーッと抜けていった感じです。

今はその子以外の子供のために生活も仕事もがんばってますが、一応の
子育てが終わったら、いつお迎えが来てもいいというか、天国で亡くし
た子に会えるので、表現は変ですがかえって楽しみにしているくらいで
す。

自分で命を絶つということはしませんが、積極的な健康管理はまったく
していません。病気が見つかれば、まあそれなりの治療はするでしょう
ね。家族もそれを望むでしょうから。

でも、生き長らえたい、という欲はなくなり、それはそれですっきりし
た気分で毎日人生を送っています。

なんだか重い話になってしまいましたが、こんな生き方もあるというこ
とで。

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喪失のあとの爽快感南都隆幸 email Web14624/4-16:32
 記事番号1461へのコメント

おぺらさん
>私は子供をひとり亡くしているのですが、その日から、自分も死ぬと
いうことがまったく怖くなくなりました。(中略)それはそれですっ
きりした気分で毎日人生を送っています。
=========

とてもいい話を伺いました。自分の命よりも大切にしていたものを失
うと、もちろん涙の谷を長いあいださ迷わないといけませんが、その
あと不思議に、人生を達観して爽快な気分で生きていけることがよく
あるみたいですね。

おぺらさんほどの大きな体験ではないにせよ、私も私なりの体験を経
たあと、そういうふうな爽快感を味わっています。そして、「そうか
あ、人生って、それほど怖くない場所なんだな」と思うようになりま
した。そのおかげもあって、私は「明日、死んでも悔いはない」と思
いながら毎日を暮らしていますが、同時に、「こんなにまで楽しい人
生なんだから、もし誰にも迷惑を掛けずに済むのなら、一日でも長く
生きたい」と思うようになりました。若いときには、むしろ早死にを
望んでいたのに、今ではその正反対です。

「文は人なり」と言いますから、「翻訳も人なり」と言えます。翻訳
者がどのように生きているか、どのような人生観を持っているか、ど
んな思いで、どのように生き生きと生きているかという生き様がすべ
て、翻訳したページの上に表れるのだと思います。いい翻訳をするた
めにも、いい日常生活を送りたいと思っています。

南都隆幸
Takayuki Nanto

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Re:喪失のあとの爽快感おぺら 14654/6-16:16
 記事番号1462へのコメント

言葉の感覚にもよりますが、「爽快感」とは少し違うかな。
「投げやり」とは違う「諦め」というか。

以前は、自分の人生は自分が努力すればどのようにでも開けると思って
いました。「なりたい自分」には必ずなれると思っていました。

でも、気づいたんです。結局は、「生かされている部分」っていうの
も、大きいんじゃないかって。その中で生きる意味を見つけるのが、年
を追うごとにどんどん難しくなっている感じです。

もし子供を亡くさなくても、この感覚は、ひょっとしたら同じだったか
もしれないと思う。

私の中で今のところひとつ残った真理は、自分にも他人にも嘘をつかな
いということが、納得できる人生を送るためのキーワードではないかと
いうことです。翻訳であれば、常に嘘をつかない仕事を納品する、とい
うことですね。

難しいけど(^^)

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生かされて感謝南都隆幸 email Web14664/6-20:23
 記事番号1465へのコメント

>自分の人生は自分が努力すればどのようにでも開けると思っていまし
た。「なりたい自分」には必ずなれると思っていました。(中略)
「生かされている部分」っていうのも、大きいんじゃないかって。
=======

わかるような気がします。本当は「よ〜くわかります」って言いたい
ところなんですが、そう言ってしまうと、「何を言うか。私の体験は
私特有のものであって、あなたのものとはまるで違うはずだ。だか
ら、よくわかるなんて言うな」というふうな反応が返ってくるかもし
れないので、「わかるような気がします」というコメントで抑えてい
ます。

ほんと、人それぞれであって、他の人のことっていうのは、たとえ数
十年にわたって一緒に生きてきた相手のことさえ、果たして「よくわ
かる」なんてことが言えるのか、と叫びたくなります。だから私は、
決しておぺらさんのことを「よ〜くわかる」なんてことはないのだろ
うと思
います。

ある程度に人生体験とか年齢を重ねた上で物を言うと、20歳くらい若
い人はよく「なぜ自分の人生を自分で切り開こうとしないのか」とか
何とか言われます。若いときにはやはり、多かれ少なかれ、自分の人
生は自分でどのようにでも切り開けるような気がしてしまうのです
ね。

私は今、おぺらさんの言うように「生かされている」自分を深く感じ
ています。そして、生かされているからこそ、ありがたいとも言えま
すし、他の弱い人とか失敗した人を見る時に、

「この人たちも精一杯に自分の人生を切り開こうとしたけど、こうな
ったのだ。そしてその人たちよりも僕の方が成功したように見える部
分があったとしても、それは僕の手柄じゃなくて、あくまでもっと大
きなエネルギーみたいなものに突き動かされてうまく行っただけのこ
となんだ。そしておそらくは、あらゆる人は自分の持てるものを100%
生かしきったのだという意味で、まったく平等なのだ」

というふうに感じ、すべての人が愛おしくなります。今の私は、次の
ように感じています。

僕みたいな人間をよくも今まで客先や親兄弟や友人や社会が支えてく
れたもんだ。ありがたい。

そういうありがたい思いを謳歌しながら、第二の青春を楽しんでいま
す。最後になりましたが、「爽快感」なんていう言葉を使ってしまっ
て、ちょっとお恥ずかしいです。不適当でしたね。どうも言葉の感覚
が鈍くて、ついつい変な言葉を口走ってしまいます。

僕はもともと芸術というものを深く尊重していたつもりでしたが、50
歳になった2年前あたりに、生まれて初めてと言っていいくらいに、芸
術や、この世の美しいものを深く感じることができるようになりまし
た。その主な理由は、やはり生きていることのありがたさと美しさを
深く感じられるようになり、生きていることを生まれて初めて楽しめ
るようになったからだと思います。


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私からも感謝chima 14684/8-07:50
 記事番号1466へのコメント

南都さん、おぺらさん、よいお話、ありがとうございました。

おぺらさんと同じく、私も生きる意味を見つけるのが年を追うごとに難し
くなっ
ています。

私は数年前にこのBBSで南都さんとお話させて頂いたことがあります。
(その節は有り難うございました。)
あの頃は私も翻訳に情熱を持っていたのに、今はその情熱を失い、
翻訳とは関係のない仕事をしています。
自分が思い描いた人生とは全く別の方向へ進んでいるような気がします。

話は変わりますが、おぺらさんの「自分にも他人にも嘘をつかない」
という文を見て、私の好きなintegrityという単語が頭に浮かびました。
(英語で"He is a man of integrity"などと言いますよね。)
私も a person of integrity になれるよう、精進したいと思います。
とりとめのない文章ですみません。

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Re:私からも感謝おぺら 14714/8-22:56
 記事番号1468へのコメント

chimaさん、皆さん、こんばんは。

integrity と近い意味をもつ言葉で、私は"honesty"ということばがと
ても好きです。

honestであることは、とても勇気がいること。実際の日常生活では、つ
いついコミュニケーションで蛇行してしまったり、失敗もよくあり
ますが、基本にhonestな気持ちがあれば、どこかで必ずわかり合えるの
かなと思っています。

もうひとつ基本としたいのは"elegant"。立ち居振る舞い、人との接し
方、公私において心がけていますが、ついつい忘れて毎晩その日
の"elegant"でなかった行動を反省です…。特に納品前など、それ何の
話!って感じ。

どちらの言葉もサムライさんのおっしゃる「諸行無常」に通じるところ
があるような気がしますが、まだまだ俗世の業にまみれてたいへ
ん、、、、です。

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Re:喪失のあとの爽快感サムライ Web14674/6-20:28
 記事番号1465へのコメント

おぺらさんの投稿を拝読し、「諸行無常」という仏教の教義の一つが、ふ
と脳裏に浮かびました。私も二人の息子(中学生)を持つだけに、おぺら
さんが最愛の我が子に先立たれた時のお気持ち、察するに余りあるものが
あります。それだけに、おぺらさんの淡々とした文章の中に、お人柄が偲
ばれるような気がしたものです。よいお話、どうもありがとうございま
した。

また、南都隆幸さんやピヨピヨさんの投稿も楽しみにしております。


サムライ拝

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Re:健康管理は楽しい(その2)ピヨピヨ 14634/6-11:36
 記事番号1461へのコメント

不特定多数のいろんな方がこのサイトを閲覧しているという事実が、
私の頭の中にはありませんでした・。恥ずかしい気持ちになっていま
す。

視野が極端に狭くなっている自分に気付かされました・・・。




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恥ずかしさ南都隆幸 email Web14644/6-13:44
 記事番号1463へのコメント

ピヨピヨさん
>>> 恥ずかしい気持ちになっています。
=========

私も年がら年中、公の場でも恥ずかしい思いをしていますが、恥ずか
しい思いというのはとても大事だと思いますし、単に恥ずかしいと思
うだけでなく、「恥ずかしい」のだということをみんなの前で認める
ことは、もっと大事なことだと思っています。「恥ずかしい」と仰っ
ているピヨピヨさんのコメントを読んで、ピヨピヨさんはとても誠実
で真面目で人間らしい方に違いないと思いました。

ピヨピヨさんは大変な実力を持った方ですので、ぜひこれからもいろ
いろと教えていただきたいと思っています。ピヨピヨさんが気の向い
たときにフッと出される言葉が、私や他の人にとって、とてもよい刺
激になると思います。


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